あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

若杉 弘 指揮 東京都交響楽団 モーツァルト フルート協奏曲&マーラー:交響曲 第5番 @所沢市民文化センターミューズ

所沢市民文化センター ミューズ。初めて行ってみたわけです。所沢は直線距離にするとそんなでも無いんですけど、
オレの家からはちょっと不便なので、演奏会があるときはほとんど都内ですね。

ここが外から見たミューズなわけですけど…。
中はシューボックス型って言うんですか?音は思ったより残響があって良かったです。個人的には東京芸術劇場よりも良くなっている感じ。
でも、芸術劇場は場所によってムラがありますよね。


さて、そんなことはさておき、問題の内容なんですけど、まずはモーツァルトから。
ソリストは初めて聴く高木綾子さん。健康的なモーツァルト、といったら良いんでしょうか?モーツァルトって長調なのに時々、哀しげな感じがしませんか?
でも、今日のモーツァルトはそんなことなくしっかりと芯のあるフルートの音で端正に演奏している感じがしました。
指揮の若杉さんもオケの響きが軽くならずに、しっかりと音を出していたし、何より、構成がしっかりしてた印象です。
(個人的に古典のモーツァルトには構成に対する感覚が大事だと思っているので…)


つぎに期待のマーラー
邦人でマーラー指揮といえば、コバケンこと小林研一郎さんという人が多いでしょうけど、若杉さんもかなり良いです。
若杉さんのマーラーアプローチは、マーラーの心情にどっぷりと身を投じて一緒に苦悶する、といった姿勢とは対称的。
楷書のように一画一画をしっかりと音で表現するかのような演奏でした。都響も大健闘。ちょっと音がはずれた箇所があったものの若杉さんの指揮によく応えていました。
中盤の盛り上がりともいえる第3楽章や弦のアンサンブルが美しい第4楽章のアダージョなど。ともかく聴き応えがありました。
そして、フィナーレ。ことさらテンポを煽らず、クライマックスへ緊張感を高めていく手法はお見事。マーラーの5番ということもあるのですが、
若杉さんの指揮によるところも大きく、非常に充実した演奏会でした。

っていうか、都響は主催で上野か池袋あたりでやれば良かったのに…。というのも、会場の客入りが悪く、6割くらいしか埋まってなかったわけです。
凄く良かっただけに、他の人にも聴いて欲しかったなぁ…。都響事務局はセールスが足りないよ!といいたい。

そうそう、4楽章のアダージョの時に地震が発生。大きな音の出る箇所じゃないだけに、ストップするか!?と思ったけれど、続行してましたね。終演後、震度5強と聞いて驚いた次第です。