あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

小泉内閣4年間の総括と21世紀臨調の検証大会

 新しい日本をつくる国民会議、別名を21世紀臨調(HP http://www.secj.jp/)といいますが、土曜の朝刊各紙に03年 のマニフェスト検証の結果を公表してました。主要5紙を眺めた限りでは、毎日はあまり詳しく書いてなかったような感じでしたが…。それでも、21世紀臨調のこの取り組みに、各紙共に注目を持って見ていたようです。

 6団体が採点をして、上は65点(100点満点)から下は31点まで様々。これでも分かるように、マニフェストの評価は尺度・価値観によって大きく違う結果をもたらします。採点が一番高かったのは、経済同友会。さすが、経済界と言ったところですね。小泉改革規制緩和→自由競争の促進は資本主義にとっての基本ですし、完全競争状態でこそ、経済は最も成長すると言う経済学の観点からしても、この評価は分かります。
 低い評価(32点)を下したPHP総研の評価はなかなか言い得て妙なので引用。

具体的な改革実現に当たって、政策的妥協が見られ、効果が不十分な結果となる可能性がある。

 うーん。至当と言うべきか…。今回の郵政民営化も結局、天下りを増やすだけでは?といった疑念が当初から抱かれてますもんね。もっとも、天下り云々は、それが特殊法人でなければ、国庫から支出される訳ではないですし、民間企業であるならば高額退職金を受け渡す行為そのものが背任になりかねないのでは?と言う気もしてきます。
 恐らく、過渡期的には見られることでしょうが、法整備を整え、株主の意識が高まれば将来的にはなくなるのではないでしょうか。それが難しいと言えば難しいんですけど…。

 上の段で、マニフェストの評価は尺度・価値観によって異なる、と書きました。つまり、小さな政府を目指す、ネオリベラリズム新自由主義)的国家像というのを将来の日本政府のあるべき姿と捉えるのであれば、自民党が推進するマニフェストに対して、好意的評価を与えるのは当然です。反対に、第三の道路線を目指すなら、セーフティ・ネットの確立に始まる大きな政府第三の道の政府は必ずしも大型財政出動を予定しませんが…)を目指すことになるので、小泉改革そのものの方向性が間違っている、と言うことになります。

 ですから、前回の「自己争点化作業」に引き続き、この小泉内閣の4年間をどう評価するかというのも、メディアに踊らされず自分自身で評価しなければなりません。その時に自分にとってどういった将来の社会像が望ましいのかが、この問題を考える上でのヒントになるでしょう。ここに出てきたメディアの問題は次回以降の話と言うことで…。