あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

都会派ヴァイオリニストの意外な演奏

 諏訪内晶子といえば、世界に通用する邦人ヴァイオリニストですが、先日、諏訪内によるメンデルスゾーンチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のCDを聴いてみました。

メンデルスゾーン、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

メンデルスゾーン、チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲


 もう若手ではないんですが、でも、何か超越している感じですよね!?

 メンデルスゾーンチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は俗に言うところの4大ヴァイオリン協奏曲の内の2つです。メロディ自体はメンデルスゾーンの方が有名かな?でも、チャイコフスキーには非常に華があって、好きです。ことによると、一番好きかも。

 とりわけ、メンデルスゾーンに感心しました。というのも、諏訪内のイメージから、この曲をあっさりと弾くのかと思っていたら、意外や意外。深い呼吸じゃないですか。諏訪内は都会的なセンスを持つヴァイオリニストだと思っていて、当然、ロマン臭というか浪花節というか、そーいったものとは無縁で、サラリとそれでいて気品のあるヴァイオリンを弾くの人だというのが管理人の印象でした。

 ところが、そーした予想をしていると、肩すかしを食らうような感じです。

 ロマン派に属するこれらの作曲家は、奏者が主観的に演奏してこそ素晴らしい。みたいな意見もあり、管理人も一理あるとは思っているんですが、一方、あまり個性が強すぎるが為に、曲本来が持っている構造的な美しさが、充分に生かされないという弊害があります。いや、別に個性的に演奏しちゃいけない、と言う訳じゃなくて、たまには抑制した演奏が聴いてみたくなるわけです。毎日、背脂系のラーメンばかり食べると飽きてくるので、蕎麦をあっさりと頂くのと似た心境(笑い)とでも申しましょうか。

 とりわけ、もともとロマンティックに書かれている曲だけに、抑制した演奏でも美しく感じるんじゃないかなぁ。と思ってたんですが、割と個性が強い演奏ばかりなので、このメンデルスゾーンは良かったです。

 とはいえ、没個性的ではないんですよ。格式あるテンポで曲の全体をまとめているし、主観的なところもある。ただ、「やり過ぎ」ていないわけです。そこがオススメ。メンデルスゾーンは特にそう感じますね。

 チャイコフスキーは、チョン・キョンファ前橋汀子。あるいはミルシテイン等、ライヴァルがたくさんいるので、それらに比べるとちょっと印象が薄いかな。と言う感じ。

 きょうはあっさりこのくらいで。