あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

NHK交響楽団 第1553回定期公演

11月12日(土)開演06:00 PM NHKホール

チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
ブラームス交響曲 第2番 ニ長調 作品73

指揮:マティアス・バーメルト(Matthias Bamert)
ヴァイオリン:ヴィヴィアン・ハーグナー(Viviane Hagner)


 エビジョンイルこと海老沢・元会長の問題や、番組への介入問題など、「自民党安倍様・中川様の」NHKですが、NHK交響楽団は悔しいものの大したもんです。
 どーもNHKという会社の体質自体が好きじゃなくて、それへの当てこすりの意味も込めてN響は聴いていなかったんですが、サヴァリッシュが客演すると言うことで張り切って買ってみました。
 しかし、ここでなんと不測の事態が!なんとサヴァリッシュ来日不可能との事。健康を害してしまったらしいんですが、一ヵ月も前から不健康だなんて事態は深刻では?また来日したいというメッセージが載っていたけど、もしかするとそれは叶わぬ夢になるかもしれません。不謹慎ですが…。普通に考えて、そんなに前から病状が悪いなんて、何かの大きな病気か何かかと思ってしまいますものね。

 てなわけで、サヴァリッシュだから大枚はたいて買ったチケットなのに、ガッカリです。それに、せめて代打をたてるなら、サヴァリッシュに引けをとらない指揮者じゃないと、やってられません。それなのに、代打がバーメルトなんて幻滅以外の何物でもない!
 いや、バーメルトは決して悪くはないんですよ。でもね、サヴァリッシュ聴きに一回券を買ったのに代わりにバーメルトです。じゃぁ、どう考えたってランク落ちは否めない。無理を承知で言うならば、ブロムシュテットとか、スクロヴァチェフスキとか、デュトワあるいはアシュケナージくらいに振らせないと釣り合いがとれないというものです。


 フツーに考えたら一回券のみ払い戻し可にすべきでしょうね。厳密な意味で言えば、一回券に限って言うと払い戻しができないのは契約違反では?とすら思ってしまいます。もちろん、チケット購入の際に、払い戻しできません、って言われますが、だったら、サヴァリッシュの予定です→どっかの三流指揮者に変更しましたご了承下さい、でも理屈上はアリになってしまう。極端な話、管理人やこれを読んでいるヒトが代わりに振ったって良いことになってしまう。それはまずいだろうと思うんですよね。
 かつて、朝比奈隆新日本フィルに客演予定のまま他界してしまったとき、一回券に限って払い戻しされました。代打にハウシルトが来て、なかなかの演奏をしてくれましたが、それでも、一回券に限り払い戻し可とする方がイイと思うんですよね。


 話がハナから逸れてしまいました。長引いてしまったので若干の感想。


 チャイコフスキーは有名曲ですね。以前、諏訪内晶子のCD紹介をしたときに触れたとおりで、管理人はヴァイオリン協奏曲の中では一番好きかもしれません。
 それほど有名な曲なのに、何を考えているんだか、冒頭からミスっていると言う大失態。チェロの刻みから、ヴァイオリンにつなぐところで一小節先に弾いているヤツがいる。なんでここで間違えるのか?ちょっと弛んでいるんじゃないのか?プロとしての自覚を持ってもらいたい。うっかりというような箇所じゃないよ、あそこはさ。
 そんなんだったので、最初から落ち込んだまま聴くことに。ヴァイオリンのハーグナーは直線的な演奏をする女流。チャイコフスキーはもっと主観的にロマン性を帯びて弾いても良いんですが、そうはしなかった。どちらかと言えばザッハリヒに弾いていました。
 ヴァイオリンをやっていた友人の言によると、絶対音はピッチがあっていたものの、三度ずれるところで音がずれていた、そうです。管理人もそーいう具体的なことは言えないものの、上げ弓の時にいつも聴いているヴァイオリンとは違った高さの音が出ていて違和感がありました。
 専門的に言うとそういうことだそうです。へぇ。


 ブラームスはゆったりとしたテンポによる演奏で、水準はクリアしていました。指揮者の手腕と言うよりも、ドイツ・オーストリア系の作品に対して強みを発揮するN響の功績が大きいのかな。
 きわめて強固な音の構造物と言った感じです。合奏になったとき、つまりマスとしての音の質と量がさすがN響と言った感じですね。
 したがって、ずっしりと重たい、重心の低いブラームスらしいブラームスでした。逆に言えば、指揮のバーメルトが変に小降りの演奏をしなかったから、台無しにならずに済んだ、と言えそうです。

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲

 
 ロマン臭全快のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲といえば、チョン・キョンファ前橋汀子ももちろん素晴らしいので、それは好みで。
 もちろん、ミルシテインとかのロシアン・ヴァイオリニストもイイですよ。

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2番


 山田一雄ブラームスの2番も素晴らしいんですが、はまぞうで出てこなかったので、ここでは紹介できず…。フランスの巨匠ながら、一番愛した作曲家はブラームスだというモントゥーの慈しみ溢れる至高のブラームス。演奏はロンドンso.とのものが断然良いです。