あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

本当のところはどこにある〜偽装と地震と結審と。

 ヒューザー小嶋進社長の証人喚問。期待して喚問の様子を見ていた人もいることでしょうが、結果はガッカリ。
 前日までのメディアへの露出を考えて、どんな爆弾発言が飛び出すのかと期待してしまいましたが、「忘れた」を連発することはなかった(ちょっとしてたけど)ものの、「拒否します」が実に31回という破格の多さ。
 昨日、ひょっとして「忘れた」を連発するんじゃないか?といった懸念をここでも書きましたが、案の定、それに近い形でそうなったと言えそうです。
 こうなってしまっては真相究明は遠のくばかり。いっそのこと逮捕してしまった方がコトは明らかになるのではないでしょうか?


 今日明らかになったことはほとんどない。姉歯氏の偽装をいつの時点で知っていたのか、とか、指示したことはあったのか?とかまるでハッキリとしなかった。
 もしかすると姉歯氏の方が余程正直にしゃべっていた気がする。イーホームズとの関係も闇の中。偽装問題については殆ど証言を拒否してしまっているため、本当のところはどこにあるか分かりません。
 次回、参考人招致があるという総研の四箇所猛氏の証言に期待したいと思う。すでに国会における参考人招致の段階で「期待」しか抱けないというのはハッキリ言って国権の最高機関である国会の権威もその実態も堕ちるところまで堕ちているのか、といった脱力感がないわけではないが…。


 住民にとって、最も知りたかった偽装については殆ど分からなかったため、住民の怒りは相当なものだろう。もっとも、質問者の方向性で、野党は皆、伊藤公介氏との関係を追求していたから不完全燃焼な気もするのだろう。
 野党側にとってはこの問題から自民党の政・官・業のいわゆる「鉄のトライアングル」と呼ばれる癒着関係に切り込んでいきたいという思惑があるからそっちの方ばかり追求がいくのはやむを得ない。
 もっとハッキリ言うと、偽装問題はどっちみち警察の方で動くことが予想されるから、やはり政官業の問題へと国会ではフォーカスを当てたいのだろう。


 馬渕議員はテープを入手し、安倍晋三官房長官政策秘書も絡んでいたことを指摘したが、どこまでがそうなのか?少なくとも伊藤公介議員にも喚問が必要とされるだろう。これをやると、直接、偽装の問題からは遠のく可能性もあるので、引き続き、四箇所氏にもきちんとした追求をしなければならない。
 総研の内河社長なんか相当に知っていると思うのだが…。


 共産党穀田恵二議員は冒頭でハッキリと言って良かった。「そんなのダメだ!」と一喝して弁護士と相談しようとした小嶋社長を制したのは良かったと思う。相手のペースでしゃべらせないというのも質問する議員の力量だろう。その後の質問はそうでもなかったが。
 自民党は身内に伊藤公介議員がいるんだから事実関係を調べた上で、小嶋社長に迫れば良かったのに…。それをやらないのは何か裏があるのでは?と思ってしまう。


 それにしても小泉総理は何にも考えてないな。多分この事件にそんなに興味がないのだと思う。このヒト、興味のあるなしがハッキリしていて見ていて分かりやすい。でも、もう少し興味を持って下さいよ、と言いたくなる。


 そして、阪神淡路大震災から11年。耐震強度がとやかく言われた契機になった地震だけに、風化が進む現在、それをどうするか考える必要があろう。
 マンションだけでない。6000人以上の犠牲者の8割が家具などの下敷きになった犠牲者だという。一般家屋の耐震性や、家具の耐震補強など、どちらももう一度見直す必要がある。一般的に現代日本家屋は30年で建て替えと言われる。法隆寺などの歴史的建造物を覗いて、確かに日本の都市の家屋はそんなに長持ちしない。
 それは日本が高温多湿である上に、地震や大火によって古くからある家が破壊されるからである。日本の住宅の寿命の短さはいわば宿命かもしれない。


 宮崎勤被告の最高裁での判決。やはり死刑。事件から17年、さすがに長い。難しい事件の裁判は長引く傾向にあるが、人権と事件の解明とを天秤にかけ、バランスの良いところで落ち着かせないと残された遺族も大変だと思う。
 もっとも、宮崎被告を守るために人権の擁護を説いているのではない。たとえ、例外的な人間であってもそこに人権を保障しないといけないのは、それが巡り巡って、この文章を書いている管理人や、これを読むヒトにまで人権の保護が及ばなくなるからである。
 これは決して絵空事ではなく、ついこの間まで実際にあった事実であるがゆえに、法曹界始めとして人権の制約に対して慎重な姿勢を崩していないのだ。


 結局、精神鑑定もさることながら、性的欲求による犯行としたが為に、事件の真相は闇に包まれたまま宮崎被告の刑は執行されるのだろう。そう、我々には決して理解できぬままに…。