あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

パガニーニが凄いのか、それとも…〜東京交響楽団第534回定期演奏会

〈中国音楽家の台頭〉

2006年3月14日(火)19:00  サントリーホール

<日本中国文化交流協会創立50周年記念>

徐振民/楓橋夜泊
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 ニ長調 作品6
ブラームス/交響曲 第2番 ニ長調 作品73

指揮:リー・シンサオ
ヴァイオリン:ホァン・モンラ

 3月のコンサートはこれオンリーとなってしまいそうです。というのも、今日から4月のアタマまで毎日予定が入ってしまっていて、コンサートに行く暇が取れないもので…。
 なので「心して」聴いてきました。12月のコンサートは1年の締めくくり、的な要素がありますが、3月のコンサートも年度末な雰囲気があって(とりわけ学生だからかな)、それはそれで印象深いです。
 やっぱり4月以降は忙しくなっちゃいますもんね。(とは言いながら、都響の2006年度定期会員の継続申し込みをしてしまいましたが…)


 中国音楽家の台頭―刺激的なタイトルですね。でも、前回のショパンコンクールでリ・ユンディがコンクール史上最年少で1位をとったこともあるように、中国勢の台頭っていうのが目覚ましいんでしょうね。
 まぁ、もともと人口が日本の10倍いるんだからそーいった逸材が生まれるのも10倍あり得るのかなぁと思ってしまいます。
 それに中国ならではっていうのもあるでしょう。管理人は一度中国に行ったことがありますが、やっぱりスケール感が違います。「ああ、大陸というのはこういうものか」と思わせられるんですよね。


 さて、コンサートですが徐振民の楓橋夜泊は日本における越天楽みたいな感じです。中国の宮廷音楽っぽいイメージといえば分かりやすいかな。
 武満と比べれば聴きやすいんだけれど、でも管理人はアウト。聴いていて面白くなかったなぁ。
 パガニーニソリストを務めるホァン・モンラはイタリアの名門、パガニーニ国際ヴァイオリンコンクール優勝者。
 超絶技巧的な(笑)パガニーニをすらすらと弾きこなすその手腕に全く驚嘆します。実に過不足無く弾くと言ったらいいんでしょうか。指遣いが厳しいとか、弓が足りないとかなくて、あのソロパートを実に安定感溢れる、相撲で言うところの「危なげない試合運び」とでもいった様相です。
 体格も恵まれているんでしょうね。170cm後半〜180cmくらいある身長だからその身長と腕の長さを活かして非常にしなやかに弾きます。
 指揮者のサンシオのサポートも息が合っていて安心。もっとも、コミュニケーションに問題があろうハズもないんですが…。

 アンコールは.パガニーニの「うつろな心 "Nel Cor Piu Non Mi Sento"」です。
 これを弾かれてしまうと、後ろに控えているオーケストラのヴァイオリン奏者の方々は何を思うのか非常に気になります。そのままへし折ったりしないのかな?なんて考えてみたりして…。

パガニーニ : ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調

パガニーニ : ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調


 ブラームスの2番はもう管理人にとって特別です。年末にフルネのラストコンサートを聴いてしまっているので、冒頭の1小節から既に追憶モードに突入してしまいます。
 とはいってもサンシオ、まだ30代にしては実に堂々としたブラームス
 若くとも中国を背負っているからかなぁ、若々しさはあまり感じられません。中庸といえば中庸。まぁ、悪くないんじゃないの?といったトコロです。
 東響という指揮者の指示に反応しやすいオーケストラだけあって、良く鳴っているし、バランスも良い。
 ただ、一日経って感想を書いている時点で火曜の印象が大分薄くなっているっていうのが事実なので、そのあたりが欠点といえば欠点でしょうか…。
 でも当夜は満足していたんですよ。

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2番

ブラームス:交響曲第2&3番

ブラームス:交響曲第2&3番

中庸なるブラームスっぽいところでベームを。バルビローリとかもいいですよね。