あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

他から見ると、こーみえる。

 北朝鮮の核実験宣言について日本のマスメディアはともかく、海外はどう見ているのだろうと思って、朝鮮日報東亜日報New York TimesやGuardianなどのHPを覗いてみる。朝鮮日報東亜日報は有り難いことに日本語ページがあるからすんなりと読めるけど、New York TimesやGuardianはそーいう優しさがないため、原文に直に当たらなくちゃダメ。とは言いながら、翻訳ソフトを適時使いながらざっと読んでしまうのですが…。


 韓国メディアは盧武鉉政権(←すげぇ。一発変換できた)に批判的なだけあって、金大中政権から続いた太陽政策が完全に失敗した、みたいな論調だった。意外なことに、韓国の主要メディアはこの北朝鮮の核実験が仮に行われれば、日本が核武装する確率は高まるだと予測していることだ。
 管理人自身は日本が核武装することは完全に想定外のため、このような指摘があること自体が意外だが、「世界はそうは考えていない」というのを知るには良い機会だ。ま、確かに石原慎太郎安倍晋三みたいなケンカの仕方を知らない平和ボケに支持が集まるから仕方がないと言えば仕方がないけど。余談になるけど、石原慎太郎は恐らく海外メディアでは「極右」扱いされるのではないだろうか?極右を英語に訳すとthe extreme right なんだけど、例えばオーストリア自由党ハイダーとか、フランス国民戦線のルペンとかは海外メディアがthe extreme rightと表現していて、それを日本で直訳して「極右」とメディアは報じている。
 だけど、これらの「極右」と表現される政治家の主張は実は調べてみると石原慎太郎安倍晋三よりも「左」だったりする。
 話が脱線してしまったけど、元に戻して…。
 それを除けば日本のマスメディアと余り変わらないかなぁ。核実験の場合被害が及ぶ可能性などの指摘も日本の報道と変わらないしね。ただ、既述の通り太陽政策の見直しを迫られるのは確かだと思う。さすがにミサイル実権とは違って「言い訳の出来ない」核実験の宣言だから、韓国側の対応はそれまでの政策と相俟って国際社会との板挟みになる可能性がある。つまり、ここで太陽政策を継続して北朝鮮に対して理解ある態度をとってしまえば、韓国は北朝鮮と命運をともにしなければならなくなる。つまり、国際社会からの孤立と非難。
 かといって、民族としては同じだし、陸続きという地理的条件から日本やアメリカと、どこまで共同歩調がとれるか、という問題もあるだろう。


 ニューヨークタイムズやガーディアンはこの問題をそもそもトップで扱っていない。ガーディアンなんて国際面の一トピックでしかないもんね。
 見方としては専ら、米朝二国間協議へのシグナルだとみなされている。つまり核放棄を見返りに、北朝鮮への制裁解除を要求するのでは?という戦略から核実験宣言をしている、というわけだ。
 ただ、ブッシュ政権の2003年の教書演説でもあったように、核開発を宣言する国にどこまで寛容な政策が採られうるのか、ウラを返せばどれだけの懲罰(でもpunishmentって表現は使ってなかったような気がしたなぁ)をするのか、が問題となる。
 ただし、軍事的オプションが北朝鮮の場合想定されているか、といえばそーでもないようだしね。イランとの核開発の問題もあって、そうした相互関係もあって、日本ほど腹が括っている様子ではない感じ。とはいえ、ブッシュ政権内では結構ハッキリしているのかもしれないが…。