戦後の活力
って、すごいなぁ…という話!?
新聞ではいざなぎ景気を超えたとかなんとかで、その見方をめぐって色々と見解が載っている。
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/seisaku/news/20061123k0000m020128000c.html
経済学なんか全然知らないヒトには説明しにくいのだけれど、景気が回復している指標として、GDP(国内総生産)が4年くらいずーっとプラスなんだそうな。
要するに、物価が上がって、所得も上がって、生産性も上がっていると思えば分かりやすいかも。
その好景気が戦後最長だった「いざなぎ景気」を超えた、ということです。
なぜ「いざなぎ」なんて名前が付いたのか?
それは戦後の好景気が訪れるたびに、それぞれ名前を付けていたことに由来しているわけですよね。最初は「神武景気」そのあとは「岩戸景気」で、「いざなぎ景気」と続くわけです。
当時のヒトは記紀神話なんか当たり前のようにアタマの中に入っていたから、こーいう名前の付け方がされるのだろうと思う。
ご存じ「神武」は初代の天皇(もっとも歴史学上は実在が確認されてないけど…)。神武天皇以来の日本で未だかつて無いほど景気が良かったから「神武景気」と名付けたわけです。
だけど、その後の岩戸やいざなぎの好景気は神武景気よりも更に景気が良かったから、記紀に立ち返って、どんどん昔に遡っていくのですね。
いざなぎ景気のいざなぎはご存じ「イザナギ」と「イザナミ」の二人の神様のウチの一人。男の方です。この二神が「国産み」して日本列島ができる、という神話なのです。ちなみに天照大神(アマテラスオオミカミ)とか素戔嗚尊(スサノオノミコト)はイザナギから生まれた子ども。スサノオは八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治する例のヤツです。
っていうか、多分、記紀神話知らないヒトがほとんどだからこの説明しても良く分からないんだろうなぁ…。
大体1955年の神武景気から1970年のいざなぎ景気までが日本の高度経済成長と呼ばれるのだとおもいます。それ系の専門書を読んでないから断定は出来ないけどね。
その頃の経済成長率は毎年10%弱。単純に10%だと考えると、確かにとんでもない数字です。
学校の数学で複利計算とかしたことあれば分かると思いますが
最初月給10万だとしたら翌年は月給11万、10年後は月給25万になってます。15年後にはなんと月収41万円。
具体的に数字をいじってみれば確かに「高度経済成長」というのは分かるなぁ…と思います。
それを考えると、長さにおいていざなぎ景気を超えたといいますが、今の景気の経済成長は1~2%なわけで、期間ばっかり長くてもこれじゃ意味無いよ、と言う意味は確かにそーかもなぁ…、と思わせられますね。
それと、高度経済成長の時は、みんなが豊かになったという共同幻想に近いような共通感覚があったと思うのですが、今は「格差社会」や「下流社会」なんて言葉が出回っているように、ニュー・エコノミーの発展に預かれるヒト、いわゆる勝ち組と、衰退産業に取り残されるヒト、いわゆる負け組に分かれてしまっているから、尚更、景気回復に実感が持てないのだろうと思います。
ちなみに、新自由主義流の経済政策からすれば、マクロレベル(国家レベル)で成長すれば万事OKって考えるから、こういう結論になっても「良かった良かった」としか考えないんでしょうけどね…。
これ以上は話が立ち入るし、読んでもつまらない文章になりそうなのでおしまい。