マンガ3種
暖かいですねー。寒がりなのでホントに良い季節になってきました。
まー、その反対に花粉症が辛くなってくるんですが…。
全く私事ながら、この数日、いろいろあった管理人です。
それはまた追々。
最近、新しいマンガを買うことに抵抗が無くなっております。だけど、大人買いするとモーレツに読んでしまう傾向があるため、続き物のマンガでも毎月1巻ずつしか買わないことにしているわけですよ。
今回は去年の11月から1巻ずつ買った3種のハナシ。
1.『死化粧師』(三原ミツカズ)
- 作者: 三原ミツカズ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2005/12/05
- メディア: コミック
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前から気になってはいたんだけど、これを機に。
三原ミツカズは『DOLL』とかも描いているのでそっちの方が知っているかも知れないけど、切り絵タッチのマンガとしては独特の絵を描くマンガ家。管理人の好きなタイプの絵じゃないのは確かかも。
とはいえ、内容は面白い。
大雑把に言うと、「エンバーマー」(死化粧師)と呼ばれる、遺体に消毒、保存処理をして長期保存を可能にしようとするエンバーミングを行う職業の主人公とそれに関わる人たちの話。
ドラマでもよくある、毎回、ゲストとなる人物がいて、その人物にエンバーマーが関わるわけで、まー、最大公約数的に言えば(医者じゃないけど)ブラックジャックみたいな感じで展開されていく。
エンバーミングは「遺された」ヒトたちが、「逝ってしまった」ヒトの最期をポジティブに想い出として残しておこうとするための技術だ、という主人公の信念はなるほどと思わせる。
悲しくなる一辺倒な話にならないのは、作者が敢えてそうしているからかな?
2.『オトメン(乙男)』(菅野文)
- 作者: 菅野文
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: コミック
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その乙女チック志向を今まで隠していたんだけど、「漢っぽい」志向をもつクラスメートに恋をして…、というこれも割とありがちな設定。
珍しいのがやっぱり「乙女チックな」メンズ、というコトなんだろうな。
まー、これもまた少女マンガ王道として、彼ら二人を取り囲む登場人物によって学校生活が楽しげに送られている学園モノ&ラブコメでもある。ここでの登場人物も「実は売れっ子少女漫画家」だったり、草花をこよなく愛するヤツだったり、メーキャップ技術がプロ顔負けだったりと、広い意味で「オトメン」みたいなヤツらが登場する。
ただ、「男らしい」、「女らしい」というのがマンガ故に過度に強調されるから、一種のジェンダーバイアス(社会的・文化的性差別、性的偏見)にもなるんだろう。方向としては「オトメン」だろうが「漢っぽい女の子」であろうがみんな人それぞれ、ってところに落ち着くんだろうとは思う。はてさて。
なんでもかんでも「PC(ポリティカル・コレクトネス)」(差別・偏見を取り除くという政治的[Political]な観点から見て正しい[Correct]こと)にしてしまうのもなんなんだよなぁ…と思うし。いや、政治はPCを追求した方が良いんだけどさ。
- 作者: 惣領冬実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/23
- メディア: コミック
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イタリア・ルネサンス期に実在した、チェーザレ・ボルジアについて描かれたマンガ。
何が凄いかと言えば、この当時の時代背景について非常に描写が細かく、詳しく調べられている。なんせ、政治思想専攻の管理人よりもこの当時の政情に詳しい。恥ずかしい話だけど、コレを読みながら「あー、そーなんだ」と思ってしまうほど。
当時のイタリアは群雄割拠、小国の分立した中、青年期のチェーザレが在籍する大学内ですら権謀術数がうごめいていた。そんななかで青年期のチェーザレと、一介の石工職人の孫アンジェロとを関係させつつ、話は進んでいく。
史実としてのチェーザレはダ・ヴィンチやマキャヴェリとも交際があったとされるが、この話でもちゃんと登場する。
ぶっちゃけ、今管理人の一押しのマンガはコレ。
純粋な歴史プロパーでも楽しめるし、いわゆる「戦記物」とかが好きならば尚更。
そうでなくても、マスターキートンとかデスノートとか、結構緻密なハナシでも読めるならば大丈夫。
反対にマンガはバカな話に限る、と言うヒトや「萌えないとダメ」と言うヒトはダメかもしんない。
どれもまだ4巻までしか出てないので、この先どーなりますか…。
マンガってこれくらいが一番楽しいかも。全50巻とかどーよ?