あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

人権派に絶叫して欲しいのか@FNNニュースJAPAN

 さっきぼんやりとFNNニュースJAPANを見てたらチベット問題(報道はサンフランシスコでリチャード・ギアも出席した抗議デモの様子とチベットの寺院の様子だった)に関係して解説委員(箕輪幸人かな?)がコメントしていた。

 正確には言えないけど、だいたいの感じで言えば「国内の人権派と呼ばれる人たちがこの問題に対して沈黙している」みたいな発言で、続けて「人権派の人たちの人権とは一体何のことか」みたいな皮肉っていた。
 いらんコメントだと思うけどなぁ…。
 恐らくこの解説委員のアタマの中では「人権派」は「中国共産党」に親しいがために、チベットでの人権侵害に対して「沈黙」しているから、彼らは偽善である、みたいな逞しい想像をしているんだろう。けど、果たしてそんなヒトどれだけいるんだろうか?
 彼らの中で「人権派」に属するであろう社民党ですらすでに3月の時点でチベット人の人権の擁護と紛争の平和的解決を求める党声明を出しているし、共産党チベット問題の平和的解決を求める書簡を中国政府に送っている。だから取り立てて彼らの行動が消極的であると言うことでもない。ミャンマーの一件でもそうだけど、この手の問題での対応としてはこの程度である(あくまでも事実認定の問題であり、その対応が充分か、あるいは妥当かどうか価値判断はここでは問わない)。

 となれば、この論説委員にしてみれば日頃の人権派の活動よろしく「もっと過激に」やって欲しいんだろうな。だけど、果たしてどうなんだか。
 年明けにあったミャンマー民主化勢力に対する弾圧やら、それ以前からあるパレスチナ問題に対するスタンスとも共通するが、これらの問題に対して国内の左派ならびに人権派と呼ばれるヒトたちは抑圧している側を「良くない」とか「批判」はするけど大々的な運動までやっていない。
 だとすると、今回のチベット問題に対する対応だけが特殊なのではなく、外国内での人権侵害に対する日本国内の関心のあり方そのものの問題に関係するだろう。(政治的難民の受け入れが欧米に比べて極めて少ない日本では運動の当事者の絶対数が少ないから欧米のように大きくならないという側面もあるのだろうが…)

 (話は戻って)そんな皮肉を言わなくたって良いだろうに、余計なことを…。人権派を叩くネタになるなら何だっていいのかよ、と思うと結局はチベット問題すら政局問題にしているお前らこそどうなんだ、とも思いたくなる。
 要は「Free Tibet」で良いじゃんかよ、みたいなね。

 ともあれ、考えるネタにはなった。

エントリ書きながらこーいうサイトがあったことを恥ずかしながら知った。
Students for a Free TIBET Japan
「非暴力で平和的な社会的、政治的、経済的活動を通じて、世界中の若い世代にチベットで起こっている人権侵害の現状を知ってもらい、支援活動への意識を高めると同時に、チベット問題の平和的な早期解決を求めることを目的に設立された団体」なのだそうだ。