あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

喝采する世論が狙い?

橋下知事「40代府職員の自衛隊体験入隊検討

大阪府橋下徹知事は17日、陸上自衛隊信太山駐屯地(同府和泉市)を訪問し、府庁職員の体験入隊について「ぜひ検討したい」と前向きな姿勢を示した。対象の職員として「新人というよりも40代くらいの府庁の事務にどっぷりと慣れ親しんだぐらいの人」と述べ、「自衛隊員のあいさつや姿勢などを学ばせたい」と語った。
http://www.asahi.com/politics/update/0617/OSK200806170015.html

 石原とか橋下とか、こーいうマッチョなことするのが好きだね。
 自分から率先してどーぞ、と言いたくなるけど、案外本人たちは喜んでやるかもしれない。ただ、自衛隊になると、「体育会系」どころじゃなくなると思うが…。

 ただ、こーいう提案に対して「よく言った!」とか喝采を送る世論がいるわけで。どうも、ヒルズ族はセレブな憧れになってしまうし、デイトレーダーみたいなのは尊敬の眼差しで、郵便局員だったり、公務員だったりは妬みの対象になる。ちょっと良い生活を送っているのが許せない。要するに「引き摺り下ろし根性」全開なのだ。
 そーいう「隣の芝は…」みたいなゲスな根性は、国民の低俗化を招くから良くない、とハッキリ言わなきゃダメだろう。

 大体、どんな組織も上から腐っていくのだ。アジア・太平洋戦争中の陸軍から、船場吉兆までみれば一目瞭然だろう。

 自発的に体験させるならまだしも、「学ばせたい」だって。余計なお世話だ、って言えよ。自発的に体験入隊する人間に対してはサポートしてやるよ、みたいなシステムにすればいいのだ。

 っていうか、自衛隊も断らなきゃ。お前のパフォーマンスに使われるなんて、なめんなよ、ってさ。
 
 同じような話がこっち

救出費用は自己負担に=イランの邦人解放で−笹川氏
笹川堯衆院議院運営委員長は17日午前の自民党役員連絡会で、イランで誘拐された日本人大学生が8カ月ぶりに解放された事件に関し「外務副大臣がスタッフを連れて、3度イランに行っている。これはみんな国民の税金(で負担している)」と指摘した。その上で、「政府が渡航の自粛を要請しているところに行った人については、今後、外務省で厳しく徹底する必要があるのではないか」と述べ、救出に要した費用は本人の負担とすべきだとの考えを示した。

 なんだか、夜道を女性が歩くなんて危険だ、みたいな話と似てきてしまう。
 だったら、そんな格好して出歩くな、とか、必ず言う輩がいるし。実際問題、個人レベルだとそういう自衛手段を考えざるを得ないのは分かるけど、政府にいる人間が率先して言うもんじゃない。

 既にいろいろ言及されているけど、中東に対する無知があるんじゃないか。イランとイラクを同じようなもんだと思っているのでは?と指摘するヒトもいるくらいだし。笹川もこの地域なんて石油の供給源くらいの認識なのではないか?
 
 外務省が出している「危険情報」カテゴリー別発出国一覧だと、当時のイランの危険度は中国やインドと同レベルの危険レベル2だったという。だったら殊更非難に値するって話じゃないだろうに。運が悪かったわけで、そりゃ災難でしたね、ですよ。(もっともこういう事件が起こらないような対応はとるべきだろうけど)
 正直な話、それだとニューヨークのダウンタウンとか、もっと危ないべ?と思うんだけど、どうなんだか。
毎回言うように、「自己責任論」を政府の側にいる人間が言い出したら、その発言のウラに何があるのか、と思わざるを得ない。

 ただ、今回の中村さんはひんしゅく買わないようなコメントだったから、それでもバッシングするとしたらこの国の世論っていったい何だと考えてしまうけど。