あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

新交響楽団 第202回演奏会

交響楽団 第202回演奏会
2008年7月21日(月祝)14時開演
曲目 ニールセン/交響曲第2番「四つの気質」
   イベール/交響組曲「寄港地」
   ドビュッシー交響詩「海」
指揮 山下一史
東京芸術劇場大ホール

 数年ぶりに聴けた新交響楽団(以下、新響)の演奏会。新響は「由緒正しい」アマチュアオケ。アマオケとはいえ、芥川也寸志音楽監督を務め、山田一雄マーラー全曲演奏会など、プロオケ顔負けな意欲的な取り組みが多い。何よりもまず、団員がアマオケにしてはとても多いので、弦をはじめとする音の厚みがあるわけです。だいたい、アマオケコンバスをあんなに揃えるオケは他にあるのか?と思うくらい。

 ニールセンの交響曲第2番。
 前回も書いたけれど、ニールセンはやっぱり3・4・5番は良くできてると思うけど、2番はちょっと、ね。今ひとつ練り切れてないというか、不完全な印象を受ける。チャイコフスキードヴォルジャークの初期のシンフォニーを聴かされるみたいな感じ。とはいえ、よく練られているというエルガーも管理人にはノれない曲ではあるから、単純に曲のせいとも言えないんだけれど。(もっとも、ニールセンはブロムシュテットの全集を基準にしてるけど、それでも2番は今ひとつ)
 そうした普段取り上げない曲をやっているというのもあって、楽員以上に、おそらく指揮者の山下一史がこの曲に対する確信を得ていないのだろうと思う。つまるところ、説得力には欠ける解釈なんだよね。ただし、それを除けば、総じてオケはアマオケという不安を全く感じさせないレベルだった。
 ともあれ、そんなことを言いながらも、この曲の実演を聴けたのは何より。
 後半のイベール「寄港地」とドビュッシー「海」は良く弾けていました。もっとも、今までフルネ&都響のフランスモノを聴いてきた管理人にしてみると、印象派の響き―和製処理―がイマイチだな感じはぬぐえないけど。これはリハーサルの段階でそういう指示だったのかなぁ。山田一雄とのフランクの交響曲のCDがある(新響演奏会でかつて販売していた)けれど、ライナーノーツにフランスものの響きを再現するにはまだ練習が足りない、みたいなことを山田はいっていたのを考えると、指揮者ばかりに責を求められないのかなぁ、とも思う。
 都響は未だにフランスものをやるとき、かつてフルネの演奏会で体験した、あの響きが突如再現されてハッとさせられることがある。都響の場合は、未だにカラダに染みついているというのもあるのだろうけどね。
 ドビュッシーに関していえば、フランス印象派というよりもむしろ、R.シュトラウス的な描写に偏っていたと思う。その分劇的ではある、ということで。
 それでも、聞き終わった後、海は良い曲だな、と思うんだから、何はともあれ良かったのだと思う。

ちなみに、次回の演奏会は10月13日の祝日だって。

第203回演奏会
2008年10月13日(月祝)14時開演
曲目 ディーリアス/ブリッグの定期市
   エルガーエニグマ変奏曲
   ドヴォルザーク交響曲第8番
指揮 小松一彦
東京芸術劇場大ホール
S席:\3,000 A席:\2,500 B席:\1,500 (全席指定)

 エニグマドヴォルジャークの8番ならそんなに外さないはず。
 あのスラヴな雰囲気が出せるかに期待ですね。