あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

ホントに民間だったら当たり前?

<橋下大阪知事>廃止方針の児童文学館の仕事ぶりを隠し撮り

毎日新聞 - 09月06日 21:43)
 大阪府橋下徹知事は6日、廃止方針を打ち出している府立国際児童文学館吹田市)の普段の館内の様子を調べるため、職員に内緒で2日間にわたってカメラ撮影していたことを明らかにした。橋下知事は「なんの努力の形跡もうかがわれない」と映像を見た感想を述べた。「隠し撮り」について「民間だったら当たり前のリサーチ」と話したが、その手法は議論を呼びそうだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080906-00000095-mai-soci
http://mainichi.jp/select/today/news/20080907k0000m040067000c.html

 橋下はその少年時代、転校してきたから学校でいじめの対象にあったとか、校内で一番強いグループであったラグビー部の番長の下につけば安心と考えて、ラグビー部に入ったとか、いろんな話がある。結局、このヒトは自分の置かれた弱い立場を自分で乗り越えちゃったから、他の誰もが自分と同じように乗り越えられて当たり前、って思っているフシがある。いわば体育会系根性思考とでも言うのだろうか。
 だから弱い立場のヒト、福祉の絶対的な受給者というのをどこまで理解できているか疑わしいな、とテレビタレントのときも、そして大阪府知事になってから以降も思いながら見ていた。

 前回、公務時間にジムに通ったことを批判されたりもしたけれど、結局、8万5000人いる大阪府職員が「この人についていこう」というインセンティブを持たせにくくするようなことばかりやっている。逆に大阪のオンブズマンは橋下がちゃんと仕事しているかどうか、隠し撮りすればいいんじゃないか。その時でも「監視されるのも当然」と思えば別だけど。(ただし、この人の場合、さっきのいじめの話じゃないけど「フツー」じゃないところがあるから効力があるかどうかは分からないが…)
 信頼関係の無いところでいくら改革をしようとしても上手くいかない。最初から自分たちのことを信用せず「敵認定」してくるような上司についていくような物好きはいないだろうし。公務員だって人間だし。

 ところで、管理人も正社員と同じ職場でバイトとして数年働いていたけれど、どこの民間企業も「当たり前のサーチ」として隠し撮りをしていたかと言えば、してないよなぁ…と思うのだけれど、どうなんだろうか。飲食業で、その店のサービスが水準以上かどうかという覆面調査みたいなモノはアウトソーシングしているらしいけど、児童文学館はサービス業じゃない。
 民間だったら当たり前、というけれど、部下のやる気を引き下げる経営者って言うのは経営者として正しい選択なのか、疑問だし。よく民間だと部下のモチベーションを上げる方法とか出てくるけど、そっちの方がフツーじゃないのかな。
 でもこの記事を読んで、そうだそうだ!とか気勢を上げる人たちがいるのも確か。
 自分と同レベルだと思っている相手がちょっとでも良い暮らしをしているのが許せない、という引き摺り下ろしメンタリティ。

 結局、自らの文化水準を、ワイドショー的な感覚で自ら掘り崩しているような気がするんだけどなぁ。