あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

ブラッディ・マンデイ 第一話

 TBSが土曜8時枠で始めたドラマ3弾目はマガジンで連載されている「ブラッディ・マンデイ」。
 第一話を見た限りの感触だけれど、面白いドラマだ。管理人が珍しく褒めている(?)ので訝しがる向きもあるかもしれないが、べつにお世辞ではない。

 ストーリー自体は原作を踏襲している(ただし、連載中の作品のためこの後どう変わるかは分からないが…)。主人公・天才ハッカーである高木藤丸が公安調査庁からその能力を買われ、捜査に協力することで、新たな事件に巻き込まれていく…。
 よくありがちなストーリーながら、ドラマ化に際して初回2時間をまとめきった脚本も上出来だ。とりわけ、後半一時間部分の展開が非常によく、心地よい緊張感を持たせつつ視聴者を画面へと向かわせる。

 マンガをドラマ化させるに際して、難しいのは原作の世界観をいかにドラマに再現するか、である。ブラッディ・マンデイの場合、そのあたりの与件はクリアしやすい設定なのだが、マンガでは、謂わばマンガ的手法による表現が映像化に際してはそのまま通用しない場合があり、今回もそこが苦心したんだろうと思われる。(特に、主人公のハッキングの場面とか)ヘタにCGを使うと台無しだし、そこは演出上の工夫によって乗り越えなければならないのであるが、それも上手く処理できていたと思う。

 ここまで読んで、察しがいい人は気づいているかもしれないが、このドラマ、1話見終わった直後に管理人が抱いた感想はアメリカのドラマみたいだな、ということである。まさに「24」や「HEROES」のような作風に仕上がっている。もっと大まかにいってしまうと、どことなく「ハリウッド的」なのだ。逆に言えば、ここが好きか嫌いかでこのドラマに対する評価は変わってしまうともいえるだろう。

 キャスティングも、ある程度の話題先行的な側面はあるものの、今の時点でこの主演を演じられるのは確かに三浦春馬をおいて他にいないだろう。そう思わせるに十分な演技力を備えている。「ごくせん」では他のタレントに混ざっていてそんなに目立たなかったが、この世代の俳優の中では三浦は演技力、存在感で図抜けた存在であると断言できる。
 他にもテロリストながら、主人公の高校に生物教師として赴任する吉瀬美智子がこれまた妖艶である。吉瀬の演技を見て、これは「峰不二子だ!」と思った管理人は自分が隠しようもないオッサン世代であることを同時に自覚してしまったが…。

 あとは、緊張感のある中にも、どこかユニークな、そんな一癖ある役に松重豊がいたり、片瀬那奈吉沢悠がいたりと、陣容が手堅い。

 と、いうことで、現時点では一番手応えのありそうなドラマになりそうなのだが、さて、どうなりますか…。原作、映画でヒットした「チームバチスタの栄光」も始まるし、倉本聰の「富良野三部作」(前2作は「北の国から」、「優しい時間」)の最後を飾る「風のガーデン」もあるしね(緒方拳の遺作となったのが非常に残念)。