チェ 28歳の革命
管理人がゲバラを知ったのは大学に入ってからだった。
研究室に貼られてあったゲバラのポスターで知ったのが先か、それより本や雑誌で知ったのが先か、今では定かでないんだけれど、いつか詳しく知りたい、と思っていた人間の一人だ。
理想のままに生き、そして理想のままに死んだ。そんなイメージがチェ・ゲバラにはある。得てしてゲバラについて語られるとき、志半ばにして倒れた悲劇性のようなものが付きまとう。だが、そのことがかえって、ゲバラを英雄のままにさせた原因だろう。
その生き様ゆえに、「共産主義者」であること自体が前世紀の遺物のようにみられる昨今にあっても、ゲバラの人気は衰えない理由はそこにある。その意味で「勝ち逃げ」したのだ(ゲバラ本人は勝ってもなければ逃げてもないと思うだろうけど)。
エルネスト・ゲバラはフィデル・カストロとともにキューバ革命を成功に導いた立役者だ。カストロが最高指導者としてキューバに留まったのに対し、ゲバラは彼を必要とする人々のために戦い続ける、と、コンゴ、ボリビアと転戦する(転戦先のボリビアで死亡)。
「チェ」は2部作となっていて今回観た「28歳の革命」がパート1、「39歳 別れの手紙」がパート2になっている。
監督のソダーバーグは他に「オーシャンズ11」なんかも撮っていたらしい。管理人はまだ監督名と作品名が一致するところまではいかないので、見終わった後に分かった次第。 プロットとしては1964年のニューヨーク、国連総会の演説とそれに関したアメリカ人ジャーナリストとのインタビューから始まり、革命の出発点、カストロと出会い、キューバに入り、政府軍と戦い、革命を成功させる、という2つのシーンを交互に見せる様な形になっている。
正直なところ、ゲバラについて詳しく知らない人には退屈この上ない映画になると思う。説明らしい説明が一切ない(映画中ではカストロはファーストネームであるフィデルと呼ばれるし、ゲバラもエルネストもしくはチェと呼ばれる。地名が出てくるけど地図の類は一切ないので、ゲリラ部隊がどう行軍しているのか分からない)
けれど、現代史としてのキューバ革命やゲバラの生き様とかに興味や関心がある人ならば、「やっぱゲバラ格好いいなー」と思わせるような感想を持つと思う。
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