あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

全部聴き終わるのは一体いつの日か?

カラヤン/シンフォニー・エディション(38CD)

Karajan Symphony Edition

Karajan Symphony Edition

 買いました。カラヤンの遺した膨大な演奏の中で「カラヤンらしさ」が一番発揮されていると一般的に言われる1970年代の録音。38枚もあって、アバウト1万円ナリ。
 1枚あたり250円くらいか。恐ろしい廉価版。一日1枚ずつ聴いても1ヶ月は掛かるな。

 ベルリン・フィルに残っていたフルトヴェングラーの影響もなくなり、オケをカラヤンの意のままにコントロールでき(カラヤン自身はオケを「ドライヴ」するのではなく「キャリー」するのだと岩城宏之に話したという)、晩年のようにカラヤンの身体にガタが来ているわけでもなく、まさに心身ともに絶頂にあったこのときの一連の録音に、一番カラヤンらしさがある。
 まさに流線型の音楽。とくにベートーヴェンブラームスなんてそんな感じ。

 2008年がカラヤン生誕100年だっただけあって、こーいう企画が起こったんだと思うけれど、80年代の晩年のカラヤンを聴いて、カラヤン微妙って思った管理人にとって、70年代の一連の録音は、一面において頂点を極めたカラヤンの至芸を知ることが出来るきっかけになるとおもう。

 ベートーヴェン数曲とブラームスの1番を聴いたけど、ブラームスに限って言えば晩年の演奏の方がブラームスの芝居がかったロマン性がよく現れていると思う。テンポも遅くてベンツみたいな感じだし。
 反対に、発狂しそうなくらい腹を立てたベートーヴェンが昔の録音の方が良い。
 70年代のこの録音があれば、小澤の録音もアバドの録音も同一方向にあるような印象。ただ、カラヤンの方が徹底しているから、爽快感のある、サクッとしたベートーヴェン像が確立していると思う。