あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

意外と大差だった?

朝日新聞の国際欄より

テヘラン=吉武祐】イランで12日、大統領選の投票が行われた。候補者は4人だが、保守強硬派の現職アフマディネジャド氏に改革派ムサビ元首相が挑む「2強」の構図。核問題などで国際社会との対立を深める中、対外融和路線の改革派が4年ぶりに政権に返り咲くかが焦点。関心の高さを反映し、高投票率が予想されている。

 テヘラン市中心部の投票所では、午前8時の投票開始から1時間ほどで、会場の外まで投票を待つ人の長い列ができた。現地メディアは、有権者の出足の好調さを伝えた。ハタミ前政権が社会改革を達成できずに任期を終え、関心が下がった前回の投票率62.6%を大きく上回りそうだ。

 アフマディネジャド氏はテヘラン東部で投票。有権者の関心の高さは「現政権の針路を続ける意志の表れだ」と述べた。同南部で投票したムサビ氏は「選挙への熱狂は、変化を求める気持ちの表れだ」と語った。

 13日未明から開票が始まる予定で、同日中に大勢が判明する見通し。


 アメリカの前大統領は「悪の枢軸」として北朝鮮イラク、イランを挙げた。そうしたアメリカの背景には同国の安保体制はテロ組織の撲滅であり、核兵器の拡散阻止を目的としているからだ。その2つの目標に上記3カ国は引っかかるらしい。

 そんなイラン(イスラム原理主義の強硬派・アフマディネジャドが大統領)で大統領選挙なのである。ここで、改革派(というより、ガチガチの原理主義から「世俗路線」への転換、といった方が良いと思う)のムサビが仮にムサビが当選した場合、オバマはイランとの対話による関係改善を掲げ、ムサビもアメリカとの対話による関係改善姿勢を打ち出しているため、イランとアメリカの長年にわたる緊張関係はかなり緩和される可能性があった。
 そーなると、アメリカのアジア中東での安全保障政策は大きく転換する可能性があり、沖縄に米軍基地を提供している日本にもまた影響を与えることになる。
 
 そんな風に様子を見ていたんだけど、結果はアフマディネジャドの圧勝に近いようだ。
 イランは有権者のおよそ半分が20代以下の若者で、そうした若者の支持を集めていたのが改革派のムサビである、という報道が多かった。

 だけれど、ホントのところ、イスラムの原理に忠実な、そしてアメリカに対して強硬な姿勢のアフマディネジャドに相変わらず国民の多くの支持が集まっていた、と見るべきなんだろう。投票行動における都市部と農村部のギャップと、世代間ギャップがあるのだけれど、これだけの差が付くと、サイレントマジョリティは、管理人が思っている以上に「ムスリム」的なムスリムなんだろうなぁ。

 と、いうわけで、アメリカとイランとの関係が劇的に改善されるということはどうやら期待できなさそう。じゃあ、当面はこのままか…。