あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

消去法の選択肢

静岡県知事選挙の結果はご覧の通り。

選挙:静岡県知事選 民主系・川勝氏が初当選 自公系・坂本氏に小差(毎日新聞
 ◇強まる解散先送り論 

 与野党が次期衆院選の「前哨戦」と位置づけた静岡県知事選が5日投開票され、民主、社民、国民新3党が推薦した静岡文化芸術大前学長、川勝平太氏(60)が自民、公明推薦の前自民党参院議員、坂本由紀子氏(60)ら3人を破り初当選した。

 じゃあ、この当選した川勝平太、っていうのはどんな御仁かと言えば、wikipediaによれば以下の通り。

川勝平太(かわかつ へいた、1948年(昭和23年)8月16日 - )は日本の経済学者(比較経済史)、政治家。学位は博士(オックスフォード大学・1985年)。国際日本文化研究センター客員教授新しい歴史教科書をつくる会の賛同者。教育再生会議メンバー。京都府京都市出身。長野県北佐久郡軽井沢町在住。

早稲田大学政治経済学部教授、国際日本文化研究センター副所長、総合研究開発機構理事、静岡文化芸術大学学長などを歴任した。2009年7月に静岡県知事選挙に当選した。

 さらにwikiでは続いていて

川勝は文藝春秋2009年4月号の「日本最強内閣」にするには大臣等に誰が最適かとするアンケートにて、総理大臣に櫻井よしこ官房長官中山恭子外務大臣曽野綾子を挙げている。

 うーん…。言っちゃ悪いが、人を見る目はあるのだろうか?なんて思ってしまった。官房長官中山恭子はともかく、櫻井よしこ曽野綾子のこのところの知的劣化具合は半端ではない。かつてはジャーナリストや作家として「プロフェッション」を持っていたと思うけど、そのあたりなくなっちゃったからな…。
 野党共闘を優先させたかったからと言って、社民党はこんな人物を推薦しちゃいけないと思う、けど、「敢えて推薦することで、貸しを作って、危ないことをさせないように予防線を事前に張った」と考えるのは穿った見方だろうか(苦笑)。
 梅棹忠夫はともかく、川勝平太の業績についてはフツーに知らなかった。無知で申し訳ない。評論家(比較文学者)の小谷野敦は川勝について自身のBlog上で次のようにコメントしている。

 「まあ学者としては大した人じゃないでしょう。『文明の海洋史観』なんて梅棹の真似みたいなのもあるけど、もともとの専門は木綿商業で、しかしある時期以降は怪しげな日本礼賛論でそれがどんどんバカバカしくなっていった。政治家に転じたのは正解でしょう。」(2009-07-06 川勝平太土居健郎「猫を償うに猫をもってせよ」)

 そういえば静岡文化芸術大学って木村尚三郎が学長だったなぁ…と思っていたら、木村が亡くなってから、二代目学長になったのが川勝だったというわけだ。木村の後に就く割りにはなんだか小粒な感じはするけど、そのあたりにどーいう「大学政治の力学」が働いたかは良く分からない。
 
 多分、若い頃は新進気鋭な研究者だったんだろうな。けれど、どっかで政治的なところに目覚めてしまった、というべきか。経済学系の方々は個人的な印象だと、政治に目覚めてしまうことが多いような気もするが、どーなんだか…。

 コレで明らかになったことは、民主党が積極的に支持されているわけでも、また、それぞれの政党における政策が評価されているわけでも特になく、それこそ誰彼なしに、「反自民で、当選しそう」なら何だって構わない、ということなんだろう。かつて自民党の批判票として社会党が受け皿になっていたのと似ている構図。ただし、今の民主党の方が政権交代に関して言えばかなり現実味を帯びているとは思うが。その意味で言えば、社会党のダメさ加減は反面教師として活かされていると見るべきだろう。皮肉なことだけれど。
 
 もっとも話は戻って、城内実を生んだ静岡県だから、こーいう人物が県知事になる下地はあると思うんだけどね。静岡7区片山さつきが制し、今回もきっと、城内と片山で争うのだろう。そこに民主の斉木武志がどこまで迫るか。共産空白区静岡7区において、共産の基礎票が城内に流れることは絶対無いから、それでどう転ぶか?あるいは転ばないか…。
 なんか急に生々しい話になっちゃったが、そんなところで。