あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

「名ばかり店長」「名ばかり労組」じゃたまらない

「名ばかり店長」「名ばかり労組」じゃたまらない (“同時代”ブックレットシリーズ)

「名ばかり店長」「名ばかり労組」じゃたまらない (“同時代”ブックレットシリーズ)

 「名ばかり管理職」を取り巻く環境を当事者の側から告発したモノ。当事者とは、過労死した労働者の遺族が中心である。彼(女)らが、すかいらーくマクドナルドといった日本のガリバー的なフードサービス企業における過酷な労働状況を、記録及び手記などで追及している。
 過労死するまで働く大企業では労働者の健康を守るハズの組合が「御用組合」と化し、労働者の権利を保護していない事実を暴き出している。まあ、同盟系なんて最初から反共・労使協調だし、総評から転じた連合系も今じゃすっかり協調路線だ。(すでに、労働者の権利を戦って勝ち取る、と言うより、正規社員のささやかな生活を守るための、一種の保守主義的集団になっているとさえ言えるんじゃないか?)
 また、大企業でも、戦闘的な労組への懐柔として企業が協調型労組を設立して、労働組合同士が対立し、分断させ、結果として、労働運動の力を弱めさせようとするケースもあるらしい。
 ここに書かれてあることが一般化できるコトかどうかはともかく、そのケーススタディとして、「名ばかり管理職」のあまりに悲惨すぎる実態を垣間見ることが出来るブックレットだろう。