あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

〈学問〉の取扱説明書

〈学問〉の取扱説明書

〈学問〉の取扱説明書

 仲正昌樹対話編。
 そーいや、前に、ジャンプでサクラテツ対話編ってマンガあったな。藤崎竜のヤツで。

 それはそうと、「座談の達人」という人たちがこの世の中にはいる。
 よくもまあ、いろんなことを知っているモノだと感心することしきりなのだけど、ただ、知識が豊富なだけじゃなくて、それが高いレベルで有機的に繋がりあっているから、深い教養を感じさせずにはいられない。

 大学の先生なんかと個人的に親しくなって、授業だけじゃなくて、お酒の席で話を聞く機会があると、なんだか頭がよくなったような気がしてしまうことさえある。
 そんなときに、大概、酒の席にも関わらず、メモでも取っておけばよかったな、と思うことしばしばだ。
 
 この本は、学生と院生の2人と著者(仲正)による対話編。もちろん、素面で喋っている(当たり前か)

 対話のなかで著者(?)は人文・社会科学のそれぞれの学問についての著者の大ざっぱな見取り図を著者は示してくれる。とはいえ、この本の紹介具合が難しいのは、知らないヒトが読むとよく分からないし、ある程度知っているヒトが読むと、そこは既知だよ、というあたりだろうか。

 仲正の書いたこの手の一般書だと、『日本とドイツ――二つの戦後思想』『日本とドイツ二つの全体主義――「戦前思想」を書く』(光文社新書)とか、『思想の死相――知の巨人は死をどう見つめていたのか』、はたまた『集中講義!アメリ現代思想――リベラリズムの冒険』(NHKブックス)が面白い。

 軽くサクッと読みたいなら、読んでも良いと思うけど、それを読むなら、今あげた本を読んだ方が面白いと思う。個人的には『思想の死相』はオススメ。

ヘタリア後日談

 そういえば、ヘタリアに「クラウゼヴィッツマキャヴェリを評価しなかった」といったようなハナシがあったが、あれは何だったのだろうか?と思って、この前、所用で大学へ行った際に、マキャベリを卒論のテーマにしていた後輩に聞いてみた。
 そうしたら、『君主論』で政治的リアリズムの端緒を切ったマキャヴェリは(むろん『ディスコルシ』でローマ共和制について言及するのだが)一方で、戦術についての著作もあるのだそうな。管理人は、そのあたり、またまったく手つかずなので、マキャヴェリのどこをクラウゼヴィッツが評価しなかったのかはよく分かんないのだけれどね。

 そういえば、『戦争論』古書で売っていたのを買ったけれど、まだ積ん読状態だ。
 このまま積まれて続けるような気がしないでもない…。