『若者の働きかた』 (叢書・働くということ)
- 作者: 小杉礼子
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2009/08/01
- メディア: 単行本
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とりわけ、管理人が気になったのは、進学校でもなく、職業高校でもない、普通科高校がどちらに特化できるわけでもなく、(ある意味で)一番厳しい、というトコロだろう。これは他人事ではない。
だが、実際に管理人が感じるところだと、近年の大学新設ラッシュによって、いわゆる「大学全入時代」がやってきてしまったことによって、若干変わってくるのではないか? 50分の授業ですら座って受けられない高校生でも、就職をするわけでもなく(それほどの覚悟があるわけではなく)、かといって、受験勉強をするわけではないのだが、AO入試などで大学に入ってしまうのだ。(ウラを返せば、入れてしまう大学があるということである)
そういった、中堅未満の大学の学生の就職がどうなるか、が今後の研究分野として出てきそうだ。
本書で指摘されているように、すでに今の段階で、かつての高卒レベルの仕事を、大卒が行うようになってきている現状もある(すでに高卒で就職を希望する絶対数自体が、大卒のそれに比べて少なくなっているという事情もある)。
実際、大学進学の能力が疑わしくても大学に合格できてしまう以上、それまでとは異なるシステムが出来上がってくるのだろう。