あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

キーワードで読みとく世界の紛争

キーワードで読みとく世界の紛争

キーワードで読みとく世界の紛争

第1部 宗教をめぐる問題
第2部 民族のあいだの抗争
第3部 国境をはさむ対立
第4部 制度のひきおこす葛藤
第5部 歴史にきざまれた反目
第6部 開発にひそむ矛盾

[要旨]
グローバリズム、民族、ナショナリズム文明の衝突イスラーム…。12のキーワードとQ&Aでとらえる世界の民族問題・地域紛争。

 管理人は恥ずかしながら不明であったが、国立民族学博物館によって「月刊 みんぱく」なるものが刊行されている。多分、薄い冊子だと思うんだけどね。そんでもって、web上でも読めることになっている。
http://www.minpaku.ac.jp/publication/gekkan/

 HPにアップしているのを見ると、結構、維持・運営費が掛かっていそうだが、その分野の専門家が一般的な世界の民族の習俗・文化を紹介するのは貴重だろう。
 (どこの誰だか分からない人間が書いたヤツより余程、信憑性が高い)

 そんな、国立民俗学博物館の研究職にある人や大学で民族学を専門にする研究者が世界の紛争の背景や民族学周辺の問題について、それぞれトピック毎に1〜2ページ程度の説明をしていくというスタイルの本。

 ルワンダチェチェンカシミールなどの諸問題やイスラームについてなど、簡潔かつ要を押さえた解説がなされる。しかもトピックの終わりには2〜3冊の参考文献が挙げられているのも非常に親切だ。
 ニュースを見て、「なんでこの地方で紛争が起こっているんだろう」とか「イスラームにとって…」みたいな疑問が浮かんだときに辞書的にも使える。そういう時には大概、wikipediaを使ってしまうけれど、常に「ホンマかいな?」なんて思いながら読む必要がないので、それもストレスレスで良い。

 とはいえ、管理人の個人的な興味関心、という側面もあるのだろうな。一般的にこーいう本が受けるとは思えないけど(苦笑)。国際関係(とりわけ地域研究)を勉強したり、文化人類学を勉強している学生さんには有り難いんじゃないのかな。

 しかしながら、良い仕事をしているよ、「みんぱく」編集部。