ドラことば―心に響くドラえもん名言集
- 作者: 小学館ドラえもんルーム
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 単行本
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読んでみて、ドラえもんにはこんな含蓄あるセリフが使われていたのかということに驚くと共に、そーしたコトバをのび太たちに語らせた藤子・F・不二雄の人柄が偲ばれる。
管理人は本を買った帰りの電車で読みながら思わず落涙しそうになった(苦笑)。むしろ、大人になってからの方が、実に味わい深いなぁ…なんて思うんじゃないか?
構成は友情編とか説教編とか、項目ごとに分かれていて、なかにはジャイアン名(迷)言集もある。そう、アレだ、「心の友」と「お前ものはオレのもの」というジャイアニズムの端的な発露を収録したもの。
「皮を剥いでやる」という、小学生真っ青なセリフの他にも「友だちに助けを求められて 知らん顔なんてしていられるか」なんて言うあたり、直情というか、一本気というか、それがジャイアンだよね、というようなことばも多々ある(笑い)。
クドクド書いてもしょうがないから、ちょこっと抜粋。
「他人にできて、君だけに できないなんてこと あるもんか」
「毎日の 小さな積み重ねが 歴史を作っていくんだよ」
「目が前についてるのはなぜだと思う?前へ前へと進むためだ!過ぎたことにくよくよせず、前向きに頑張りなさい」
「大人には なりたくなくなった」
なーんてセリフもあります。なりたくない、なんて思えるのは、のび太がまだ子どもの心を持っているからだよねぇ。僕らはいつの間にか、子どもの頃のあの気持ちを忘れてしまうんですなぁ…。サンテグジュペリにも「どんなおとなたちも、初めは子どもだったのだ」ってあるけれど、それと同じ。
じゃあ、僕ら「大人」は子どもの頃のあの気持ちを出来るだけ忘れないで持っていようと、思うのでした。
こーしてみると、このマンガは子どももそーなんだけれど、大人が読むにも耐えうるマンガだ。それゆえにこのマンガを説明する際に「国民的」というコトバがアタマに来る事が多いと思う。それは最高の讃辞である。我々はドラえもんに何を重ね合わせるのだろうか。