あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第699回定期演奏会

2010年 5月26日 会場:東京文化会館

指揮:小泉和裕
ヴァイオリン:ジェニファー・ギルバート

ベルリオーズ:序曲「海賊」作品21
グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品82
ニールセン:交響曲第4番「不滅」作品29 

 ショスタコーヴィチ音楽学校時代の師であったグラズノフだけれど、案外曲は知られていない。管理人もメロディが浮かんでくるほど、聴かないから、今回はちょっと期待大。
 しかし、当日は午後から天気もぐずつき、しかも寒い。寒さに弱い管理人は、なんだか風邪曳きそうだなーなんて思いながらも、文化会館へ向かった。

 ヴァイオリンニストのジェニファー・ギルバートは長身の女性。指揮者やコンマスよりも背が高い。男性のヴァイオリニストだとヴァイオリンをいかにも軽々と扱うように見えるのだが、結構太いウデと、充分な体格な(笑い)ギルバートも、難なくヴァイオリンを弾きこなしていた。
 ただ、そうした体つきから出される割には思ったよりも音そのものは大きくない。文化会館で天気が必ずしも良くないことを考えなければならないけど、もうちょっとロシアっぽいロマン性があっても良いように思う。
 とはいえ、(単一楽章だから)後半部分はその明るい曲とも相俟って、聴けて楽しかった。

 ニールセンは以前都響でやったスヴェンセンの時よりもずっと良い。管理人とスヴェンセンの相性が悪いというのもあると思うけど。
 小泉の指揮は、5段階評定で平均3.5な指揮者だと思う。ヘンなことはしないけれど、それ程、感動的なこともない。ストラヴィンスキーとかR.シュトラウスのときは曲が派手だったりして、曲で聴かせてしまうこともあるんだけれど、古典派の作品とかになると、全く何の特徴もなく、ヘタするとつまらなくなってしまう。(フルネ追悼演奏会の英雄は典型)
 今回は、前半部分はそのマイナス面が出たように思う。大きく音が鳴って入るんだけれど、響きの密度が薄く、なんとも外面的に音だけが鳴っている感じだ。この曲も単一楽章なんだけれど、3楽章に相当する部分は、弦の強奏がストレートに生かされていた良い部分だと思う。
 4楽章部分はもともと曲が良くできているので、しっかりオケをならすことで迫力を作っていた。ときどき、どう解釈したいの?と思うところはあったけれど。でも、スヴェンセンよりも、聴き終わった後は充実していたので、良かった。

 そう思った後で、聴く数が増えていくにしたがって、だんだん贅沢になってきてるのかもしれないなぁ。なんて思ったりもした。