あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

大野 久『エピソードでつかむ青年心理学 (シリーズ生涯発達心理学)』

ミネルヴァ書房

エピソードでつかむ青年心理学 (シリーズ生涯発達心理学)

エピソードでつかむ青年心理学 (シリーズ生涯発達心理学)

 先月、本屋に寄ったときに、本棚に並んでいた本。 それも発売したてという「新しさ」に惹かれたというのも確か(笑い)。もっとも、お前にとっては必要だといえば、そうなんだけれど。

 内容は青年心理学に関する教科書である。

 ただ、タイトルとおり、学生から集めたエピソードを題材に、そうしたエピソードに典型的にあらわれる心理学的な特徴についてカテゴリー立てて解説している(たとえば、友人関係、親子関係、アイデンティティなど)といえば分かりやすいだろうか。

 一般的な教科書と違って、理論ばかりの抽象的な説明になりすぎないところが分かりやすくて良い。

 これを読んでから、『やわらかアカデミズム 青年心理学』を読んだら幅広く勉強できるんじゃないかと思う。


 読んでいて面白かったエピソード。ものすごい要約だけど、心理学的にいうと、青年期の恋愛は、相手のことが好きなのではなくて、自分のことを好きになってくれる相手のことが好き、なのだという。
 だから、「ねえ、私のこと好きなんでしょ? だったらメールしてよ」という行動に出る(→つまりは束縛する)らしい。

 あー、なるほどね。 自分の鏡像としての恋愛が青年期の特徴ですかー。

 これが、成人期になると、相手に注ぐだけで、見返りを求めなくなるらしい。 確かに、年寄り夫婦を見ていると、さもありなん、と思った。