あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

青柳いづみこ『ボクたちクラシックつながり―ピアニストが読む音楽マンガ』

 副題のまんまの内容である。

 一般読者なら「ホントのところはどうなんだろう?」と思うところを、ピアニストの著者が「実際はこうだよねぇ〜」と合いの手ともツッコミとも感想ともいうようなコメントを挟みつつ、解説していく、といった趣の本だ。

 ただし、そこは『翼のはえた指 評伝安川加壽子』や『ピアニストから見たピアニスト』などの評伝やエッセイも書く「文筆家」青柳いづみこである。実際の音楽界や、過去の巨匠たちのさまざまなエピソードを紹介しつつ、それぞれのマンガの「音楽的意味」について語るのだ。
 
 著作を通じて分かったことは、この本で取り上げられている「のだめ」や「ピアノの森」の作者たちは、なかなかしっかりと取材をした上で、マンガを描いていること逆説的に分かる。マンガを読むクラシックリスナーなら面白く読めるに違いない。