あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第717回 定期演奏会Aシリーズ

会場:東京文化会館

指揮:エリアフ・インバル
ヴァイオリン:ブラッハ・マルキン

プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ト短調
ブルックナー交響曲第2番 ハ短調 (ノヴァーク/第2稿・1877年版)

こないだの都響スペシャルに続いて、管理人が定期会員にもなっている文化会館のAプロ。都響定期では実に6年ぶりのブルックナーの2番を聴いた。ちなみに前回の演奏は下にリンクしたとおりだ。
http://d.hatena.ne.jp/takashi1982/20060412/1144858811
 デプリーストの2番だった。そして結構な名演だったのを覚えている。管理人にとってはハース版だったというのも、良かったのかもしれない。

 まず、プロコフィエフから。
 ヴァイオリンのブラッハ・マルキンが素晴らしかった。豊かな音量と、確かな技術に支えられ、きわめてオーソドックスに、この曲を弾いていた。インバルのサポートもいたってオーソドックスだった。多分、レパートリーではあるけれど、自家薬籠中と言うほどの物ではないのだろう。
 プロコフィエフのこの曲は、聴くことは聴くけれど、そこまで…な感じはない。だから個人的には演奏を選ぶような気がする。イイ演奏に出会えないとつまらないのだ。今回はなかなかのもの。

 後半のブルックナー
 オケは熱演、インバルも張り切っていた。ただインバルならもっとやれそうな印象。ブルックナー初期のギクシャクした感じが、インバルにしては弱かった。6番なんてもっと好き勝手にやっていたのに。2番をノヴァーク版でやるのだから、もっとダイナミックなメリハリが利いてもイイ。
 管理人にとって、イメージがヨッフムあたりにまずあるので、それでいえば今回の演奏は1、2楽章はやや焦点がぼやけ気味になっていたように思える。すっきりさせるのと、初期のギクシャクした感じを出そうとするところの中間あたりにインバルの解釈があるからだろうな。

 もっとも、オケをフルに鳴らすから、3楽章から、終楽章のとりわけコーダはホール全体が熱気に包まれたのは確かだ。それまで金管を押さえていたのもこの時ばかりは全力で吹かせていたので、会場は大いに盛り上がっていた。
 その辺の手腕はやはりインバルであるのだが…。これがスクロヴァチェフスキだとどーだったんだろう、みたいなことを帰りの電車でつらつら考えてしまった。

 次のインバルは12月のショスタコーヴィチである。
 コレは楽しみだ。