あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

パンとサーカス

夏の暑さで両知事の妄言に拍車が掛かっているのだろうか。
こちらは共同通信

都知事、核保有の模擬実験は可能 「3カ月でできる」

 東京都の石原知事は5日の記者会見で、米国のオバマ大統領がノーベル平和賞受賞後にコンピューターを使った新しい核弾頭のシミュレーションを実施したことに触れ、「日本だってそれぐらいのことやったらいい。3カ月でシミュレーションできる。プルトニウムは山ほどある」と述べ、核保有のための模擬実験は短期間で可能との認識を示した。

 知事は、日本の防衛政策に関連し「日本は強力な軍事国家にならなかったら絶対に存在感を失う」と主張。「スーパーコンピューターを駆使した原爆のシミュレーションなんかすぐできる。(日本は)やったらいい」と指摘した。

こっちが讀賣

橋下知事大阪市長選出馬へ…平松氏と対決へ
 11月27日投開票の大阪市長選で、平松邦夫市長(62)と橋下徹大阪府知事(42)が直接対決する見通しになった。

 橋下知事地域政党大阪維新の会(代表・橋下知事)幹部と4日に開いた選挙対策の会合で、橋下知事以外の市長選候補は検討されず、事実上、くら替え出馬の方向が固まったため。再選出馬に意欲を示す平松市長側も、後援組織が9日、選挙対策本部の発足に向けて本格始動する。平松市長は9月上旬にも正式に出馬表明する見込みだ。

 橋下知事は先月22日、市長選について、「ほかに候補者が見つからなければ僕が出る」と明言。市長選に合わせて10月中にも辞職を表明し、知事選とのダブル選に持ち込む考えで、維新はダブル選を「大阪都構想の信を問う選挙」と位置づけ、候補者の擁立を目指していた。

 どちらも「歯に衣着せぬ」というか妄言を吐くことによって人気を博している首長だが、ポピュリスト政治家の真価を発揮しまくっている。
 しかし、都知事の方は文学のテリトリーに属するだろう妄想を政治の領域で発言してしまっていることに本人が全く気づいてないことだ。それでいて本人は現実可能な政策オプションだと本気で思っている。いや、無理だろうが。
 かつてならそのあたりはギリギリ言わないだけの判断力があったが、最近はすっかりタガが弛んでしまい、発言レベルが底辺である。猪瀬直樹が石原の本質は感性で政治を行うところだ、とインタビューに答えていたことがあったが、もうその感性がすっかり摩耗しているのだろう。

 東のポピュリストに対して、西のそれは得意の詭弁でもって「見える敵」を作ることに躍起になっている。就任時より府の財政が悪化しながら、大阪市財政問題を攻撃しつつ、今度は大阪市長選挙に立候補。これぞポピュリストの真骨頂だろう。恐らく、ハーメルンの笛吹きのごとく、大阪市民はこぞって橋下に投票するのだろうから、いっそ、平松市長は府知事選に出れば良いのではないか?
 橋下の目論見は大阪を東京「都」と同じようにしたいんだろうね。政令指定都市の大阪は権限的に都道府県と同等の地位を約束されてるから、それを解体して、23区と同じように自治権を縮小しながら、再び自身が大阪府知事に返り咲く。あるいは自らの子飼いに府知事をさせる。プーチンとメドベージェフのように。

 それでいうと、両者の政策的立ち位置は保守に属するのだが、彼らのポーズは保守政治家のそれではない。奇妙なねじれである。