あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

NHK交響楽団 第1707回定期公演 Cプログラム 

9月16日 | 金 | 開場 6:00 PM 開演 7:00 PM NHKホール


ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調 作品30
チャイコフスキー / 交響曲 第5番 ホ短調 作品64

指揮 ヘルベルト・ブロムシュテット
ピアノ レイフ・オヴェ・アンスネス

 1月以来8ヶ月ぶりのN響を聴く。
 職場が変わってから都内に出るのが億劫しょうがない。

 N響名誉指揮者のブロムシュテットは御年84歳だ。しかし、30年近く、N響名誉指揮者を務めながら、管理人は一回も聴いたことがないので、今回、意を決して、週末の渋谷まで出かけることにした。
 じゃないと、不謹慎ながら、いつか聴けなくなりそうだ、と言う懸念があるので。

 今日の定演は当日券も完売という盛況ぶりだ。管理人も安い席を前もって購入しておいて良かった。音は通るが、響かないNHKホールはなるべくなら遠慮したいのだが、余り文句を言ってもしょうがない。せめて東響文化会館あたりでやってくれたらいいのになぁ…。

 アンスネスラフマニノフから。
 とてもサッパリとしたラフマニノフである。作曲者の実演もアッサリしているから、アリではある。とはいえ、1、2楽章はもっとロシアの哀愁漂いまくっている方が管理人の好みではある。ホロヴィッツみたいに!とまでは言わないけれど、多少の味付けは欲しい。

 ただ、3楽章はもともと曲想が「そうなる」ように出来ているので非常に愉しめた。
 アンスネスのピアノはNHKホールで聴くと、どうなんだろうか? というのも、このピアニズムは3000人以上収容できるホールには不向きの演奏家なのではないか? どうも良さが伝わりにくい。 端正に良く弾いているな、という印象だった。

 アンコールはグリーグ

 後半のチャイコフスキーも、独墺系の作曲家を取り上げているブロムシュテットにしては珍しいように思う。 ブロムシュテットはシューリヒトやセルのように(とはいえ、この二人を同じく括ってしまうことには躊躇いがあるのだが)、特に特徴的ではない演奏をするんだよね。 ただ、それが決して無味乾燥にならないのが良いところ。

 普通、こんなに淡泊に、タメもないチャイコフスキーは聴けないハズなんだけれど、オケを充分に鳴らし、すっきりと滋味深く進んでいく。 白磁のような美しさ、というか、精進料理を食っているような、それでいて味わい深い、そんな演奏。 そのへんの中堅、若手には決して真似出来ない境地に達している。

 それでいうと、チャイコフスキーらしくないけれど、とても聴き終えたあとに満足できる演奏会だった。頑張っていった甲斐があって良かった。

 次にN響はエリシュカのドヴォルジャーク聴きたいんだけど、どうなんだかなぁ。