あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

代議制デモクラシーをどう考えるか

 選挙制度改革って言ってもねぇ…

小政党、存亡の危機?比例削減案で焦燥・苦悩(読売)
衆院議員の任期が残り2年を切り、衆院解散・総選挙の時期が取りざたされる中、野党の「小政党」は衆院選対応に頭を悩ませている。

 「存亡の危機」を訴え、候補者擁立に向けて地方組織にハッパをかける党もあれば、候補者擁立の見通しが立たない党もあり、展望は開けていない。

 社民党の重野幹事長は15日の記者会見で「次期衆院選で我が党が消えないように。それぐらいの危機感を持って頑張らなければ、容易ではない」と述べ、危機感をあらわにした。

 社民党は同日の常任幹事会で、各都道府県連に衆院選の闘争本部を設置するよう指示を出した。来年2月24日の党大会で公認候補者の紹介ができるように、擁立を急ぐためだ。

 前回の09年衆院選では7議席を獲得したが、自民党と競った旧社会党時代の面影はなく、衆院選議席は過去3回連続1けた台と低迷している。

 民主党などが衆院選挙制度改革の一環などとして、比例代表制の定数削減を唱えていることに関しては、社民党小選挙区での議席獲得が難しいだけに「党存亡の危機」と焦りを募らす。

 たちあがれ日本衆院2人)の平沼代表は「保守を中心として政界再編をやりたい。再編の起爆剤になる」としているが、展望は開けていない。国民新党の亀井代表が、石原慎太郎東京都知事らと共に新党結成を模索し、平沼氏らにも参加を呼び掛けているが、たちあがれ日本の中からは「亀井氏主導の新党では広がりを欠く」と慎重論が多い。

 衆院議員がゼロ、参院2人の新党改革も政界再編に活路を見いだしたい考えだが、舛添代表は「まだ戦略や戦術を考えていない。候補者擁立までいっていない」と語るにとどめている。

 共産党衆院9人)は4日の第4回中央委員会総会(4中総)で、300小選挙区すべてで候補者擁立を目指す方針を決めた。

 ここ20年の選挙制度改革議論は、間接民主主義における望ましい選挙制度のあり方を政治家やマスメディアから聞いた試しがない。
 現行の小選挙区比例代表並立制も、金権政治の打破という政治改革の一環であることは分かるのだが、それと、国民代表をどのように選ぶのか、という議論を政治学者はともかく、それ以外は説明できていないように思われる。

 小選挙区制が相対的多数の意見を代表する選挙制度であり、議会第3党以下を支持する有権者には意見の表出が難しいシステムであることはイギリスやアメリカなどの事例からも明らかだろう。
 逆に言えば、本来、有権者の割合からすると政党としては中規模程度の勢力があっても、選挙制度から小政党に留まる場合は当然ある。更に言えば、そのような選挙制度のもとでは第3党以下の支持者は、自らの意見表出が困難であるから、死票を恐れ大政党へと投票行動を変更し、結果として二大政党へと収斂していく、というのがここ20年くらいの流れではないか。

 だが、果たしてそれが良いのか。参政権という人権上の問題とも関連する選挙制度が単純に「議院の数が多いから比例代表を削りましょう」みたいな安易な議論で済ましていいのか。そのあたりを考えなければならない。
 その議論を極端に進めていけば、独裁者1人を選べばそれで事が足りてしまうだろう。しかし、そうしないで、議員を選ぶという行為の意味を考えなければならないだろう。