国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ (中公新書)
国際秩序 - 18世紀ヨーロッパから21世紀アジアへ (中公新書)
- 作者: 細谷雄一
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 新書
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それでいえば、本書で紹介されている高坂正堯と坂本義和との論争が紹介されているが、高坂的な視点が強いと言えるだろう。ただし、均衡や協調の体系もある程度の文化や文明の共有などが歴史的には前提とされていた。著者も繰り返し指摘するように、とかく我々は対外関係を二国間で考えがちだけど、「国際秩序」として、多国間の枠組みの中でその二国間関係はどのような意味を持つのか、という視点こそがリアリストが持つべき視点だろうと思う。
だから、これとは別の見方による国際関係,国際政治を知りたいならば、藤原帰一『国際政治』(放送大学出版)を読むと幅が出てきて面白いのではないか?