あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

埼玉県近代美術館「ポール・デルヴォー展」

埼玉県近代美術館HPより
http://momas.jp/exhibitionguide/exhibition/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%BC%E5%B1%95/

ベルギーを代表する画家ポール・デルヴォー(1897-1994)は、夢見るような女性が登場する幻想的な情景の絵画で知られています。
 ブリュッセルの美術学校で学んだデルヴォーは、最初は印象派風の風景画や、ベルギーの表現派の影響を受けた人物画を描いていましたが、1930年代にシュルレアリスムに触れ、独自の作風に向かいます。現実の束縛から離れた白昼夢のような世界が基調になり、個人的な経験や記憶と深く結び付いたモティーフとして、裸婦、電車、骸骨などが繰り返し描かれました。
 この展覧会では、デルヴォー自身が所蔵していた鉄道模型やオイルランプなども展示しながら、絵画に登場するモティーフの起源を探り、彼が生涯にわたって追い求めた夢の探求を紹介します。

 画家の紹介は上のhp解説を読んでもらうことにして。
 自転車を使って行ける距離にある、近代美術館でデルヴォーの作品が展示されるという。デルヴォー初期の作品から、生涯にわたる創作活動を年代順に観ることが出来る企画展だった。
 年代順にテーマを区切って並んだ作品をみて、そのときどきで、デルヴォーは作風の変化が著しいなー、と感じた。初期の作品なんて印象はそのものって感じである。
 それが、表現主義的な影響やらシュールレアリスムの影響やらで、ドンドン作風が変化していく。セザンヌピカソの雰囲気が感じられる。「カメレオンみたいな」というとマイナス的な意味にとられる表現だけれど、そうではなくて、時代の時々における思潮を敏感に感じ取って、それを自らの作風につなげていくのはものすごく柔軟なセンスの持ち主なのだろう。
 個人的には初期の作品が好きだけれど、それらを一周して晩年にたどり着いた世界は融通無碍の境地に達しているように思える。
 まとまった量の展示が多すぎることなく観ることが出来るのは素晴らしい。にもかかわらず、浦和という立地から、都内だったら混雑必須にもかかわらず、落ち着いてみられる空き具合からすると、見に行くべしだと思う。