あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団 第751回 定期演奏会

2013年4月8日(月)
東京文化会館

指揮:ジェームズ・ジャッド
ピアノ:フランチェスコピエモンテージ

エルガー:序曲「コケイン」
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調
ヴォーン・ウィリアムズ交響曲第4番 ヘ短調

アンコール
ヘンデル組曲HWV434より《メヌエット

 ジャッド指揮でなかなか通好みなプログラムを聴く。さすが定期演奏会である。平日夜にこんなプログラムであるにも関わらず、定期会員を中心に7割方は埋まっていた印象を受けた。1階中央部分はほぼ空きがない状況だったし。

 エルガー「コケイン」はシャープながらも外連味なく実に堂々とした音楽になっていた。1曲目なのにテンションが高めである(笑)。なかなかの盛り上がりを見せていた。都響ダイナミクスの幅がありスタートから気持ち良い。

 ベートーヴェンのP協奏曲4番はピエモンテージのピアノで聴く。力みや勇み足は一切なく、かといってか細いような印象はない。泉から湧き出る水のような繊細で透明感あるピアノだった。意見は分かれそうだけどアシュケナージの弾くピアノもそういう雰囲気あるよなぁ。アンコールはヘンデルと言うことだ。初めて聴いたけれど、うーん。比較が出来ないので言い表し方が難しい。ヘンデルは「メサイア」とか「水上の音楽」の作曲家というイメージだから、こういう音楽も書くのね、という印象かなぁ・・・。

 後半はヴォーン=ウィリアムズの交響曲4番である。なかなか実演されない、定期演奏会ならではの選曲だ。演奏頻度が低いから、練習前はオケもイメージが掴み切れていないハズだろうに、見事に仕上がっていた。ひとえにジャッドの力量によるものか、非常にメリハリの利いた演奏だった。たぶん、自国の作曲家で自信があるのだろう。イギリス人だから、イギリスものは強いはずと言うのは偏見かもしれないが、たとえば、外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」や伊福部昭の音楽などは、邦人演奏家であれば、ある程度イメージを持ちやすい音楽だろうと思う。

 恐らく、ジャッドにしても、それ程振る機会はないと思うが「この曲はかくあるべき」というイメージが明確なのだろう。だから非常に説得力がある。こういうのを聴くと、エルガーやヴォーン・ウィリアムズ、それにC.V.スタンフォードのような作曲家を年1くらいで取り上げるのも面白いかもしれない。