あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団  第752回 定期演奏会

2013年5月9日(木)19:00開演(18:20開場)

東京文化会館

指揮:エリアフ・インバル
ピアノ:児玉桃
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 「ジュノム」
ブルックナー交響曲第9番 ニ短調


 今月の都響定期演奏会東京文化会館である。
 ブルックナーの9番は会心の演奏で、ちょっとやそっとじゃ聴けないレベルだった。自分の中では13年前にN響朝比奈隆で聴いて以来の感動だ。まさに天晴れである。演奏はインバルにしてはイン・テンポ基調で、都響をフルに鳴らしきったものだといえるだろう。日本のオーケストラでもここまで演奏できるのだ、という手本のような演奏である。
 そりゃもちろん、インバルのブルックナーに朝比奈やシューリヒトのような神々しさはなかなか期待できないけれど、しかしながら、そのスケールの大きさは東京文化会館の開放的な空間とも相性が良く、1楽章などあたかも宇宙的な拡がりを体験できた。
 インバルとしても余程納得がいった演奏なのだろう。カーテンコールで指揮台からオケに向かってガッツポーズをとったり、各弦の主席奏者たちに握手したりと、珍しく興奮していたように見えた。
  そして、オケが捌けた後にも拍手は鳴り止まず、再びインバルはカーテンコールに応えて舞台から出てきていた。久しぶりに「一般参賀」を見た気がする。東京文化会館が気持ち良いくらい鳴り渡った大充実の演奏会だった。