あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)

西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)

西洋美術史入門 (ちくまプリマー新書)

 ルネサンス美術に限らず、印象派以前の美術作品には知らないと分からない約束事が結構ある(神話とキリスト教)のだが、意外と新書サイズで学べる本は少ない(岩波の「名画を見る眼」は最初の一冊にはハードルが高め)。そんな中、手頃な一冊が出たように思う。プリマー新書と言う中高生向けな本ではあるが、大人にとっても初めての一冊には間違いなく薦められる。
 イコノロジーの具体例を挙げながら、その時代の美術史を語る、語り口の上手さはかなりのものだと思う。宗教画から肖像画、そして風景画へと広がってゆくジャンルと、それを可能にした社会的背景を上手く説明しており、世界史の勉強にもなった。巻末に更なる読書案内まで付されていて良い。