あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

ブッダ物語 (岩波ジュニア新書)

ブッダ物語 (岩波ジュニア新書)

ブッダ物語 (岩波ジュニア新書)

中村元は日本を代表する哲学者だろう。個人的には予備校生時代に先生から「サンスクリット語って一番難しいっていうんだよね」という話を聞いていたから、そのサンスクリット語や・パーリ語に通じ、仏典などの解説や翻訳を多数行っているのには驚きを通り越して畏怖すら覚える。
その中村が、中高生向けに、ブッダの生涯を辿る伝記と、そのエピソードを紹介することで、仏教思想にも触れられる本だ。教典がいちいち出てこないけれど、それぞれのエピソードの紹介によって原始仏教が分かるようになっている、あたかもキリスト教における聖書のような書かれ方だと思う。
これを読むと、原始仏教は宗教という枠に留まらず、人間の精神活動全てを包摂しているように思えた。