あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

森鴎外『ヰタ・セクスアリス』

ヰタ・セクスアリス (新潮文庫)

ヰタ・セクスアリス (新潮文庫)

明治時代の末に発売されたときは卑猥だからと言って発禁処分になった小説だという。今となっては、深夜ラジオの方がよほど卑猥である(苦笑)。ただし、社会史的には当時の方が性に対しては開放的であったから、出版物としてこうした内容を世に問うことが当時の明治政府には問題視されたのだと思う。青年時代の話で男色のについて書かれるが、父親が「気をつけねばならん」と語っていた当時の性意識を窺うことも出来る。今となっては青空文庫でも読めるのだけれど、やはりここはアナログにも紙に印字された本で読みたい。