あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

東京都交響楽団第760回 定期演奏会

2013年11月19日(火)19:00開演(18:20開場)

東京文化会館
指揮:ヤクブ・フルシャ
オーボエ広田智之

ドヴォルジャーク:弦楽のための夜想曲 ロ長調
マルティヌーオーボエと小オーケストラのための協奏曲
スーク:交響曲第2番「アスラエル」

 都響のチラシにいつの間にか「ドヴォルジャーク」となっているのが最近気づいたけれど、今回はフルシャ指揮でスーク交響曲第2番「アスラエル」ほかのオール・ボヘミアン・プログラムだった。

 冒頭のドヴォルジャークは本当に素晴らしい。繊細にして素朴な音楽である。それを表現するのが上手いのなんの。素朴なんだけれど、美しいというのかな、なんか会場に一気に田園のそよ風に満たされるかのような演奏だった。ドヴォルジャークのこういう小品をもっと聞かれても良いよね。

 マルティヌーはフルシャで2回ほど聞いていると思うけれど、思った通りのマルティヌーらしさだった。なんか循環していくような音楽が螺旋状に渦巻いていく感じは相変わらず協奏曲でも健在で、この人はこういう曲の書き方が好きなんだなぁ、と。ベートーヴェン交響曲は冒頭、和音からスタートするし、「ブルックナー開始」も有名。

 オーボエの広田氏は、曲芸のようにアクロバットオーボエのソロを吹いていた。あまりにもパッセージが細かいので、管理人の席からはオーボエの音色と共にキーを押さえる音が聞こえて、そっちも気になってしまった。あまりにも目立っていたので、思わず細かく吹かせる楽器じゃないな、なんておもったり。

 休憩を挟んでからのスークは1時間ほどの曲だった。結論はもっと聞かれて然るべし、な極めて充実した演奏で、こんなに内容豊かな曲だとは思わなかった。日本だとあまり演奏されないスークだけれど完成度はかなり高く、実演は初めてだけれど飽きることなく、最後まで集中していくことが出来た。
 フルシャは暗譜で、かつ曲のチカラを最大限引き出そうと正面からぶつかっている印象である、そして、そのアプローチに見事に都響は応えて、成功した感じだった。さすがの定期公演だ。