あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

よみがえる古代思想―「哲学と政治」講義1 (講談社学術文庫)

著者は元・東大総長にして専門は西洋政治思想史である。プラトン古代ギリシアの思想は政治哲学において常に政治やデモクラシーの範となり続けてきた。本書はそうした古代ギリシア政治思想を「思想史」の文脈に位置づけるとこのように理解することが出来る、ということを説得力を持って展開している希有な著作である。古代においてノモスがいかに重要な概念であったか。それが前提だからこそプラトンは哲人王を理想とし、反対にマケドニアアリストテレスは経験論へと踏み込んでいった。中世の直前までが射程に入るが政治学徒は必読だと思う。