あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

木村靖二『第一次世界大戦』 (ちくま新書)

第一次世界大戦 (ちくま新書)

第一次世界大戦 (ちくま新書)

 著者は山川の世界史教科書の執筆陣にも加わるほどのドイツ近現代史の大家である。そんな著者が国内外の研究動向における最新の知見も踏まえながら、第一次大戦を新書向けに紹介している。通常であれば、帝国主義競争や当時のバルカン情勢も語られると思うが、紙幅の都合で、むしろ列強の国内的・国外的要因程度の紹介ににとどめており、ピンポイントで第一次大戦を知るにはちょうど良い分量だと思う。ドイツの戦争責任やヴェルサイユ条約をめぐる学界での論争など、教科書レベルの知識だと非常に新鮮であった。