あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

日本人が知らない「天皇と生前退位」

 予備校で日本史を担当し、現在はフリーで著述活動を行っている著者の新刊。「お言葉」以降、天皇制や生前退位についてメディアでは採り上げられることが多くなった。本書は前近代の天皇にスポットを当て、生前退位という言葉ではなく、本来用いられた譲位受禅という言葉を使う。そして、藤原摂関家織豊政権江戸幕府など、その時代の権力者と向き合いながら「ミカド」としていかにあろうとしたかを9人の天皇にスポットライトを当てながら探っていく。近代以降の天皇制を相対化しつつ日本史における天皇制を考える思考の補助線となるだろう。