あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

NHK交響楽団 & ヘルベルト・ブロムシュテット≪運命≫

 N響ブロムシュテットの演奏会を所沢ミューズで聴いてきた。
 前半はスウェーデンの作曲家、ステンハンマルの「セレナード」作品31
 実演で聴くのは初めての曲だ。情感の起伏に富みながらも“しんねりむっつり”することなく、一服の清涼感すら感じられる曲だ。一応、予習していったんだけれど、それよりもずっと穏やか・爽やか・ダイナミックな演奏。
 もっと演奏されてイイと思う一方、この曲をこれだけ説得力ある演奏が出来る指揮者がほとんど居ないんだろうと思う。それこそスウェーデン系だとブロムシュテットしかいないからなぁ…。有名どころだとネーメ・ヤルヴィパーヴォ・ヤルヴィの親子はエストニア都響でお馴染みのリントゥはフィンランド。うーん…。近いから一緒だろう見たいな雑な括りはいかんよなぁ。(それこそ日本と韓国は一緒でしょ、みたいになりかねんし)
 ともあれ、メジャーとは言えないこの作曲家の傑作を見事に披露してくれた。
 後半のベートーヴェンは硬筆で端正に書かれた楷書のような演奏。もっとも、この演奏を並みのオケでやったら個性に乏しい凡庸な演奏になってしまうが、そこはN響。オケの音質と図抜けたアンサンブル能力で古典的均整美の世界だ。
 なお、1,4楽章共にリピート有り。
 個人的にはブロムシュテットは後期ロマン派の作品よりも古典派や今回のような北欧系、先週ラジオで生中継していたドヴォルザークなんかの中欧~東欧系の作品で名人芸っぷりを発揮していると思う。
 最後に。
 2年ぶりの来日で御年94歳。背中はやや丸まったが指揮ぶりや歩きぶりは2年前とほとんど変わらないように見えた。まだまだシルバーシートの演奏ではない。
 なんか、人類の可能性を魅せてくれているようで感嘆してしまう。一生の思い出に残る演奏会だった。コレだからライヴのコンサート通いは止められん。(笑い)