国立近代美術館「美術にぶるっ」を観た後に買いながら、いままでなおざりになっていた本。現代史における戦争を紹介した本はなかなか見当たらないのではないだろうか。芸術とみるか
プロパガンダと観るかが難しいところなのだと思う。
藤田嗣治の「
アッツ島玉砕」、小早川秋聲(セイ)の「國之楯」は戦意高揚とは正反対の、相当「ドギツイ」作品だ。もっとも鶴田吾郎の「神兵
パレンバンに降下す」とかまさに王道的な作品もあるが。このあたり作曲家と同じで描かざるを得なかったのか、進んで描いたのか。我々はもっと考えねばなるまい。