目は口ほどにものを言う〜証人喚問・耐震強度偽装問題への一考察
なんか不定期的な更新になっているけど、この時期いろいろ忙しいので…。
いろいろな繋がりで忘年会とかやるものですんで、ちょくちょく顔を出させてもらうんですが、こーいう機会じゃないとなかなかみんなと話せないですからね。
このブログ、無理しないがモットーだから、ご了承下さい。
14日に行われた証人喚問。出席は義務で、偽証は罰せられるという決まりだから、今回さすがの姉歯・元建築士や内川・総合経営研究所社長も出席。
これでようやく事件を考える材料はそろった感があった。
何故かと言えば、仮に姉歯・元建築士が独断して鉄筋の数を減らそうとしたからこのような事態になったのであれば、その真意は全く不明である。
いやしくも、人間は主観的に「良い」と思われる選択しかしないが、この場合、「良い」要素が皆無となる。
しかし、ここに総合経営研究所(総研)が出てきたことから辻褄はあったように思われる。
つまり、総研からの指示があったと考えた方が適当だろう。もちろん、木村建設の100%子会社である平成設計や、木村建設と密接な繋がりを持つヒューザーなど、このあたりの関係性については今後調査が必要だろう。最初にどこから指示が出たのか?という問題になるのだが…。
かつてアメリカ大統領選挙でケネディとニクソンが争ったときに行われた討論会。この模様をラジオで聴いていた有権者はニクソンが大統領になると予想した。
一方、テレビ(選挙討論会としては初のテレビ放映された!)で見た有権者はケネディが大統領になると予想した。
この差はどこに来るのか?といえば、ひとえに価値判断における非言語コミュニケーションの割合の大きさだろう。
ラジオではリスナーは情報を耳でしか得られない。ニクソンは弁が立つ政治家だったため、ニクソン優勢とリスナーは判断したのである。
テレビは視覚と聴覚から情報を提供する。二人の大統領候補が並んだとき、若いケネディと冴えない中年といった風貌のニクソンを見て、有権者はケネディこそ大統領にふさわしいと思った。
- 作者: 竹内一郎
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かように、人間の価値判断に占める「見た目」の大きさというのは絶大である。言語コミュニケーションの割合など1割にも満たないというから、見た目の重要さは認識できるだろう。
今回の証人喚問でも、姉歯・元建築士、内河・社長らが証言をする際して視聴者はどのような判断を下したのであろうか。
かつてメディアは諸悪の根源を姉歯に求めていたように思えるが、ここに来てようやく事件の真相に迫るような報道がなされ始めたように思える。