キーワードは「イギリス」@新交響楽団 第203回演奏会
2008年10月13日(月祝)14時開演 東京芸術劇場大ホール
曲目 ディーリアス/ブリッグの定期市
エルガー/エニグマ変奏曲
ドヴォルジャーク/交響曲第8番
ドヴォルジャーク/スラヴ舞曲第8番(アンコール)
指揮 小松一彦
管理人にとって新響2連続は新記録。2連続といっても前回は海の日だったから結構間が空いてはいるんだけど。いままで、学生・院生の時は日祝はバイトだったけど、今ではカレンダー通りに働き、休みだから都合が良くなった、というのが大きい。
今回のプログラムは見てのとおり、イギリスがテーマ。もっともドヴォルジャークはこの曲の出版社がイギリスだっただけで、曲が「The イギリス」なわけではない。
ディーリアスは普段は聴かない作曲家。簡単にwikiで検索してみたら、結構多ジャンルにわたって作品を書いている。ピアノ協奏曲やらヴァイオリン協奏曲があったのは意外だったし、レクイエムなんかも書いている。(単に管理人が疎いだけなんだが)輸入CDじゃないとここら辺の曲はないだろうなぁ…なんて思ってしまった。
普段は聞かない作曲家なので、今回の演奏が良いか悪いかの判断が今ひとつ。エルガーにしてもヴォーン・ウィリアムズにしてもそうだけど、イギリスの作曲家って作風が地味というかドラマティックでないというか、管理人の耳に馴染む曲ではないよな。いまひとつ波に乗るタイミングをつかめない曲とでもいうんだろうか。
エルガーはいたって中庸の美。やりすぎず、やらなさすぎず。最後の編曲のところでちょっとテンポいじってたけど、エルガーのエニグマってこんなもんだろうとは思う。ヴィオラやチェロのソロは頑張っていた。総じて木管や金管は健闘していた。トロンボーンやフルートなんか特にね。
ドヴォルジャークも中庸の美。テンポをいじるとか、土臭く演奏するとか、指揮者は余り考えてない。むしろ、ダイナミクスを調整することに苦心していたというか、そういうところに神経を使っていた演奏だといえばいいのだろうか。だからチョン・ミュンフンや小林研一郎みたいに感情爆発型の演奏ではないし、セルやヴァーレクのように土臭さ全開の曲でもない(札幌交響楽団の客演指揮者になったエリシュカはどう演奏するのか気になる…)。
けれど、やっぱりこの三人の中でドヴォルジャークはメロディーメーカーとしての才能はケタが違って居るんじゃないかと思う。演奏の傷は皆無じゃないけど、だからといって、楽しめないかといえば、そんなことなく、充分ドヴォルジャークだなぁ、と思った次第。
この曲は弦のアンサンブルが重要だけど、あれだけ人数がいたから、バスを中心に厚みのある響きがあって良かったのではないだろうか。
追記としてはどーでもいいけど、指揮者の小松一彦は、斉藤門下。なんだけれど、指揮ぶりはあまり斉藤門下っぽくない。
イメージ的に小澤、秋山なんかが念頭にあるからだろうか…。「意外と」お茶目なところがあるんじゃないかと勝手に思ってしまった。
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