チャーミングなモーツァルト〜鳥羽泰子のピアノソナタ
来年はモーツァルト・イヤーなので普段あまり聴かないモーツァルトを聴いてみようと思ったわけです(特に器楽曲)。
鳥羽泰子によるモーツァルト。なんといっても「あの」宇野功芳が「リリー・クラウス以来の名演」みたいなことを言っているので、そこまで言うのなら聴いてみよう。と思ったわけです。
感想としては颯爽と駆けるモーツァルトと言ったところでしょうか。それでいてチャーミング。珠玉の、といった表現が適切なのかな、でもチャーミングと言う言葉が適当な感じがしますね。
反復を一切行っていないので、1曲あたりが非常に短い。でもそのおかげで、各楽章間のバランスはとても調和がとれてて、古典のコンポジションからすれば良いのかも。でも、そのコンポジションはソナタ形式であるのだろうと思うと、反復をしないのは何故?とも思う。
朝比奈隆が「作曲家が書いている音符だから演奏するべき、一番括弧であっても当然」といったその背景には恐らく、ソナタ形式という型式に不可欠な反復というモノの重要性を認識していたがゆえの発言だったのだろうと思う。
その点から考えると、全てのリピートをカットしている鳥羽泰子の古典音楽観はどのようなモノだろうと思う。音楽の友でもレコード芸術でも音楽現代でもショパンでもイイからどっかインタビューしてくんないかな。
リリー・クラウスの演奏は韓国EMIから出ているので思い切って揃えてみようかなぁ…。その前に、内田光子やラローチャ、ピリスあたりを聴き込んでみないとダメなのかなぁ…。
- アーティスト: ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト,鳥羽泰子
- 出版社/メーカー: キング・インターナショナル
- 発売日: 2005/09/22
- メディア: CD
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