図解雑学 資本主義のしくみ
- 作者: 八木紀一郎,宇仁宏幸
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2003/04/01
- メディア: 単行本
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経済を深く理解するためには、社会的な視野を持ってそれぞれの地域や分野ごとの歴史的発展の中でとらえるべき。現代の経済を「資本主義」として理解するために、しくみや思想・制度をわかりやすく解説する。
夏になるあたりから、管理人のキャラに似合わず、経済学関連の本を読んでいる。簡単だと巷では言う、マンキューのマクロ経済学とか。3年ぶりくらいに読み返してみて、そんな話だったっけか?みたいな思いをすることもしばしば。もう記憶の賞味期限がきていたりして良くない。
この図解雑学シリーズ、あなどってはいけないな、と思ったのが今回読んだ『資本主義の仕組み』。著者は二人とも京大の経済学の先生である。
この本が、普通の経済学の教科書とちがって面白いのは、もちろん、図解雑学シリーズで簡単だ!というのもあるのだけれど、この二人、社会経済学、制度の経済学が専門で、しかもレギュラシオン学派に連なっているように管理人は理解した。
資本主義の仕組み、といっているが、現代経済が資本主義体制であるということを考えると、ほぼ、経済の仕組みと捉えて良いだろう。
折しも、格差の問題やサブプライムの問題など、マネタリスト的な経済観ってどーなのよ?みたいな疑問があったから経済(≒資本主義)を社会と密接に関連づけて論じるこの本は管理人の好むところであったりする。制度経済学で言うと、マル経も資本主義発達史としてみれば有効だと思うんだけど。
経済というモノが、社会密接不可分であるということを常々思っている人は、一読すると言いと思う。アッサリ読めるし。巻末に参考文献あるしね。
こんどは財政学か?