最上の命医 1
- 作者: 橋口たかし,入江謙三
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/04/18
- メディア: コミック
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東大病院が初めて監修についたと言って新聞にも採り上げられたマンガ。
曰く「小児医療の地位向上のために役立てれば」(大意)ということらしい。
確かにイメージは大切だろうな。特に小児医療は大変だと言うから。
合理性の誤謬ではないが、各人が自分自身にとっての合理的な選択をした結果が現在の小児医療や産婦人科医の不足を生んでいるようだ。
同じ医者なら「労多くして功少なし」な診療科よりも「労少なく、功多し」な方を選んでしまうわけだ。もちろん、医療行為は損得じゃない、ともいうけど、ライフ・ワーク・バランスで、自分が摩耗しきってまでやりたいという献身的な人間によって、でなければ立ちゆかないような仕組みは、制度として間違っているのだろう。
さて、内容にうつる。作者は『焼きたてじゃぱん』を描いた橋口たかし。
今回も『じゃぱん』同様に、天才系主人公だ。いわゆる「完成された主人公」によるヒーロー的医療マンガだと思えばいい。アウトローに育たなかった、ちょっと天然系『医龍』とでも言えば分かりやすいだろうか?(むしろ分かり難い)
少年時代のきっかけに1話使われたが、すでに2話目から今の話である。
主人公はそこで、かつては存在したが、リスクが高くて敬遠する小児外科をとある病院で復活させようとする、というのが今回の大きなプロットといえるだろうか。
結構、医療の解説は細かくて、そのあたりさすがに東大監修だなぁ…なんて思ったりした。
あ、言い忘れたけれど、そうした天才型主人公の名前は西條命と書いて「さいじょうみこと」と読む。
くどいようだけど、このマンガのタイトルは「最上の命医」。ラーメンの小池さんくらいストレートだ。