あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

もやしもん 9

もやしもん(9) (イブニングKC)

もやしもん(9) (イブニングKC)

 フジTVの深夜アニメ枠でこのマンガのドラマ版が現在放送されているが、本家であるところのマンガもこの度めでたく9巻、話数にして100話を超えることになった。100話を超えるのに何年かかったのかと言えば、なんと6年掛かっている。すごいよなー。それでいて、ストーリー的にはまだ農大の1年目の冬なんだから、このペースで話が進んでいくと卒業までに25年はかかってしまう。
 以前、二宮知子と対談したときに、もうすぐ終わりにしたい云々とコメントしていたから、卒業までは行かないと思うが、果たしてこのペースでドコまで行くのだろうかというのは大いに気をもむところだろう。

 9巻のメインは「日本の農業」だ。食品添加物や農薬を含めて、生産に携わる立場から、きわめて現実的な話を展開している。農薬や化学調味料と消費者の選好など、長谷川や樹らの言葉を借りて、かなり辛辣な皮肉を述べている箇所もなくはない。しかし、「消費者主権」に振り回される生産者もいる現状が暗示され、ちょっと「もやしもん」っぽくないような気もするだろう。このテーマを選ぶと、社会派マンガになってしまうのは致し方ない。

 後半は、樹研究室による酒造りなど。ただし、及川が自分の将来をどうしようか考えて、長谷川に相談したりするエピソードをサラッと差し込むあたりが、大学生の青春っぽさをまさに「醸し出している」。

 最後の最後で再びぶっ飛んでいるが、そこは読んでからのお楽しみ。