あれぐろ・こん・ぶりお 2楽章

備忘録も兼ねて。日記なんて小学生の時宿題で課された1年間しか続かなかったのですが、負担にならないように書けば続くものですね。

超訳百人一首 うた恋い。4

超訳百人一首 うた恋い。4

超訳百人一首 うた恋い。4

今回は安倍・菅原・小野・壬生・紀氏など平安中期にかけて藤原氏に排斥される氏族の歌人たちにスポットライトが当てられている。どこまでが本当かは分からないけれど、小野篁から菅原道真紀貫之を大きな歴史の糸として結ぶのはなかなかロマンもあるし、その後の没落を知る我々からは切なさも感じる。それぞれの歌人にはその歌が採られるだけのドラマがあることを教えてくれる。その意味では「超訳」なのだが、そこへは選者・定家の意図への「跳躍」であり、取り上げられた歌人の思いの「跳躍」なのだろう。

ちなみに紹介されているのはこの辺り

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船 (小野篁
有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし(壬生忠岑
このたびは幣も取りあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに菅原道真
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香に匂ひける(紀貫之